本プログラムの講義「マーケティング・マネジメント」で参考図書として指定されている本著。

信用は企業にとって最も価値のある財産となると著者は指摘しています。

マーケティングというと、広告を打つこと、調査をすること、分析をすること・・・などのようなイメージをお持ちの方も多いと思います。また、なんとか近道をして利益を上げようと考えている方も多くいらっしゃるかもしれません。それもひとつの側面なのかもしれませんが、著者は「マーケティングとは顧客との約束に応え続け信用を保つための作業」とし、その在り方に一石を投じています。

以下、本文から抜粋をします。

マーケティングに近道はありません。ですが、人はどうしても安易な道を模索してしまいます。頭ばかり働かせ汗をかかないマーケティング活動で、信用を得ることはできません。優れたマーケターは足繁く現場に通い、顧客の信用を得ようとします。

一方、金を使って体も頭も使わない社員もいます。例えば、広告代理店やコンサルタントにマーケティング活動を丸投げして、仕事をしたと勘違いする社員がいるのです。代理店の社員もコンサルタントも、販売までは手伝ってくれません。知恵を授けてくれるでしょうが、顧客とリレーションシップを結ぶのは社員なのです。

（中略）

現場を見て肌で感じれば、何をするかの答えは考えなくても出てくるのです。オフィスに閉じこもっている社員の案は机上の空論です。マイナス何度と紙の上の数字を見ても骨身に沁みることはありません。身体を使うことを厭っていてはマーケティングはできないのです。本書で提案するのは地に足がついた地味な戦略、頭も体も使って信用を得るマーケティングです。

信用は社会の潤滑油。

信用を勝ち得た企業こそが長期にわたって繁栄を続けるわけですが、仕事が忙しいと、そういった面を意外と疎かにしてしまうこともあるかもしれません。

マーケティングの勉強になるだけでなく、普段の仕事を振り返る上でもとても示唆に富んだ学びを得られる本著。ご興味をお持ちの方はお時間があるときにぜひ手に取ってみてください。

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なお、本著の著者である平久保先生は、Bond-BBT MBAプログラムで「マーケティング・マネジメント」という科目を担当されています。こちらの科目は本プログラムの看板科目の1つでもあります。MBA Challengeコース（単科コース）でも受講することができますので、ご興味をお持ちの方、マーケティングを学びたいとお考えになられている方はぜひチャレンジいただければと思います！

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