【インターネットでの情報収集に終始していませんか?】
プロフェッショナルの情報術
なぜ、ネットだけではダメなのか?
(喜多あおい 氏)

【インターネットでの情報収集に終始していませんか?】プロフェッショナルの情報術なぜ、ネットだけではダメなのか?(喜多あおい 氏)

皆様はビジネスで情報を収集されるとき、どのようにされていますでしょうか?

「とりあえず、まずはインターネットで検索してみる。」

という回答が多いのではないでしょうか。仕事の内容によっては、専門書などが集まる図書館などの施設を訪れるという方もいらっしゃるかもしれません。しかし、今回ご紹介する書籍の著者はそれ以前にやることがあると指摘しています。

今回ご紹介するのは、「行列のできる法律相談所」「超タイムショック」など…数々のヒット番組を「情報」を通して裏側から支えてきたテレビ番組リサーチャーである喜多氏の書籍です。

テレビ番組リサーチャーとは、簡潔に申し上げると、プロデューサーや演出家などから依頼を受けてテレビ番組制作に必要な様々な情報を収集し、提供する仕事です。同時に多くの番組を掛け持ちで担当することもあり、今の番組制作には欠かすことができない存在となっています。同時に複数のプロジェクトが走り、自らも情報収集に動くなど多忙な中、喜多氏をはじめとするテレビ番組リサーチャーの方々はどのように情報を集め、番組制作に“活かして”いるのでしょうか?

最初に行うべきと著者が提唱しているのは、「リサーチ戦略」を立てることです。つまり、「何のために」「何について」「どのような切り口で」「どこをどのように探すのか」を考えることから始めるべきとしています。それを行わないと、本当に必要となる情報にたどり着くことができない可能性が高くなるためです。

その上で著者が大切にしていることが「網羅と分類」です。


【網羅】
依頼されたお題に関して考えられるすべてのキーワードをピックアップし、それらを手掛かりにソースを当たり、あらゆる情報を集めること。

【分類】
集めてきた情報の中から、たくさんある雑音を排除し、必要な情報を選り分け、それがどんな役割を果たすのか、どんなことを指し示すのかを判断し、インデックスを作ること。網羅した情報に溺れないために必要なこと。

「網羅」するとなると、とても面倒で効率の悪い方法だと思われるかもしれません。最初からピンポイントで必要だと「思われる」情報を探した方が効率的ではないかと感じられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ただ、リサーチの失敗でもったいないのが「情報のとりこぼし」。何が「本当に」必要な情報なのか否かは、比較する対象がなければ判断できないと著者は指摘しています。情報は常につながりの中で意味をもつためです。

そして、情報は集めたら集めっぱなしにするのではなく、つながりを理解した上で脳内の収まるべき場所に(フレームワークと言い換えてもいいかもしれません)マッピングしていくことが重要。その過程で、アイデアの種が見つかることもよくあるとのことです。

情報を網羅するためにまず著者が行っているのは、依頼されたお題のテーマに関連する書籍のタイトルを大量に眺めていくこと。そして、著者情報を確認すること。そうすることで、「どのような視点で情報を網羅する必要があるのか」といった「切り口」を知ることができるといいます。

私も自分で試してみましたが、思いもしなかった切り口に出会うこともあり、目から鱗が落ちることが多々ありました。情報に対するアンテナの感度を高めるためにも、有効な方法かもしれませんね。

その他にも、情報を集めて活かすために著者が心掛けていること、情報感度を高めるために取り組んでいることが本著ではまとめられています。ご自身の情報術と比較しながら読まれると、様々な気付きがあるかもしれません。

ご興味をお持ちの方は、ぜひ一度本著を手に取られてみてください。

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