【指示通りに人が動かないのには理由がある。】
8割の「できない人」が「できる人」に変わる!行動科学マネジメント入門
(石田 淳 氏)
「なぜ、自分が言ったように部下は動いてくれないのだろう…」
「なぜやると決めたことを部下はやってくれないのだろう…」
など、仕事に取り組まれる中で感じたことはないでしょうか。特にマネジメントをされている方に多いかもしれません。自分の思ったように成果が上がらないと、じれったくなるのが人の性なのかもしれません。
しかし、そのようなことが起きてしまうのはなぜでしょうか?その人の能力や性格に問題があるのでしょうか?
多くの場合、決してそうではないと指摘しているのが本著の著者で行動科学マネジメント研究所で所長をされている石田氏。石田氏は、指示を受ける人の能力や性格ではなく、情報の伝え方に問題があるとしています。それはなぜなのでしょうか?その根源にある理由として以下の2つを挙げています。
1.仕事のやり方がわからない
2.やり方はわかっていても続け方がわからない
つまり、やるように指示したり教えたりしたつもりになっていて、実は正しく何をやる必要があるのかを伝えられていないというのです。
例えば、皆様も以下のような指示を受けたことはないでしょうか?
「お客様にはもっと丁寧に接しなさい!」
「身だしなみをもっと整えなさい!」
「なぜ結果が出ない?もっと○○さんを見習いなさい!」
など。ただ、これだけですと実際に何がいけないのか?具体的に何をしなくてはならないのかがわかりません。それで改善をして結果を出せるのはごく一部の勘の良い人のみ。多くの方はなかなか成果につながる取り組みを行うことができないと著者は指摘しています。そして、モチベーションも下がっていくという悪循環に陥ってしまうかもしれません。
その改善のために必要な取り組みは様々ありますが、その中で著者が重視していることのひとつが「MORSの法則」です。
M = Measurable(計測できる)
O = Observable(観察できる)
R = Reliable(信頼できる)
S = Specific(明確化された)
つまり、曖昧さをなくし、まずは何をどの程度すればいいのかを誰が聞いても理解できるように指示の内容を見直すということです。言われると当然のことかもしれませんが、実際はなかなかできていないことかもしれません。そして、定めた行動をしっかり部下がとった際には、すぐにプラスのフィードバックを行う(褒めるなど)ことが行動を継続させていくためには不可欠だとしています。
スペースの関係で詳細をこれ以上お伝えすることができないのですが、
◆必要な行動を因数分解して細かい要素に落とし込むためのポイント
◆行動科学から見た効果的なフィードバック方法
◆良い行動を繰り返すためのチェックリスト活用法
◆部下のモチベーションを上げるチャート作成方法
など、実践ですぐに試すことができる方法が書籍にはまとめられています。少々煽り気味のタイトルですが、まとめられているものは至って実践的かつ現実的。ご自身のマネジメントスタイル、コミュニケーションスタイルを見つめ直す良い機会になるかもしれません。ご興味をお持ちの方はぜひ一度本著を手に取ってみてください。
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