グローバルビジネスで戦える人材になるためのヒント"The Essence of BBT"
日本の女性政治家は選挙用の「広告塔」止まりか、宰相まで登りつめるか

海外には英国のマーガレット・サッチャー氏、米国のヒラリー・クリントン氏やドイツのアンゲラ・メルケル氏のような有名な女性政治家を輩出している。日本の国会議員選挙でも女性旋風が起きて選挙運動中の話題をさらうことがあるが一時的である。女性政治家候補者は選挙用の「広告塔」止まりなのか、あるいは、選挙の顔が「日本の顔」になる日が来るのか。政治や官僚、ビジネス、女性をテーマに記事を執筆しているルポライターの横田由美子氏に聞く。聞き手はタクト・プランニング代表取締役社長の深澤真紀氏。
25443

7月参院選は女性旋風こそ吹かなかったが、2番目に多い女性当選者数
列国議会同盟(IPU)の内閣府によれば、上院(日本では参院)を除く女性国会議員数の割合を国際比較すると、日本は7.9%で160位と世界の中で最低水準である。先進国だけでなく、新興国や発展途上国と比べても低い。日本の政界にはクオータ制(人数割当制)を導入しないと女性の国会議員は増えないのかもしれない。

日本の女性国会議員の推移を衆院で見ると、1946(昭和21)年に8.4%だったが、47(同22)年から93(平成5)年までは1~3%、100人に1人か2人ぐらいしかいかなった時期が長く続いた。参院でも10%を超えたのは、89年(平成元)年以降で、旧社会党が土井たか子委員長を擁して大勝した「マドンナ旋風」を機に女性が増えてきたが(17.5%)、その後は10~20%前後である。

今回の参院選で当選した女性候補は、改選121議席の18.3%にあたる22人だった。当選者に占める女性の割合は、「マドンナ旋風」を上回り、83年の現行制度導入後の11回の参院選で、2番目の高さだった。

女性議員に「人寄せパンダ」的に客(有権者)をうまく引きつけることができるという利点があるので、「マドンナ」や「シスターズ」「ガールズ」などともてはやされ、男性と比べると、選挙の顔にしてもらいやすく、その分当選しやすい選挙があったが、2013年の参院選挙にそのような女性旋風はなかった代わりに、党の看板に乗っかって組織票で戦った結果当選した女性議員が多かったと言える。
地盤・看板・かばん(お金)を持たない一般女性が政界に打って出て当選することは、難しい。選挙にお金が掛かり、何千万、億単位ともいわれる。人脈も持っている人は少なく、票を集めるのも大変である。

女性候補者が当選するのにはパターンがあり、以下の三つのどれかに当てはまるケースがほとんどである。
(1) テレビタレントやキャスター、アナウンサーなどの有名人女性が選挙の顔としてお飾り的に出馬し当選
(2) コネ
(3) イメージ票を意識した「女性枠」で出馬し当選

日本に女性宰相は誕生するのか?
米大統領選で注目を浴びたヒラリー・クリントン元国務長官や共和党副大統領候補だったアラスカ州のサラ・ペイリン元知事と比べると、日本の女性政治家には政策で議論できる人が少ない。ヒラリー氏は自ら政策を作れるだけの能力を持っている。サラ氏も賛否はあるにしろ、銃規制や人工妊娠中絶、同性婚に反対を打ち出し、ぶれは小さかった。

どうすれば日本に女性初の宰相が生まれるのか。政策を自ら作り語れ、資金も集め、人の心もつかめる女性議員が多くなれば現実化してくる。さらに、女性宰相を目指すような人は議員や党員の中でリーダーシップを発揮できるだけでなく、地方でもおじちゃん、おばちゃんの支持を得て、政策を易しく語れるようでなければ難しい。

Tweet about this on TwitterShare on Google+Share on Facebook