グローバルビジネスで戦える人材になるためのヒント"The Essence of BBT"
Vol.25 もしも、あなたが「イオンエンターテイメントの社長」ならば

2016年11月25日発売の「BBT Real Time Online Case Study」 Vol.25には、以下の2本が収録されています。今回はCaseStudy1「イオンエンターテイメントの社長」の一部を公開いたします。

RTOCS25-cover-PB300

 

│CaseStudy1│
あなたが「イオンエンターテイメントの社長」ならば、
映画館の観客動員数が伸び悩む中、どのように業績を伸ばしていくか?

 

│CaseStudy2│
あなたがグローバルダイニングの社長ならば、
売上減少が続く中、いかに業績を反転させ再び輝きを取り戻すか?

 
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■あなたが「イオンエンターテイメントの社長」ならばどうするか?

QUESTION:今回のリアルタイムケース
あなたが「イオンエンターテイメントの社長」ならば、
映画館の観客動員数が伸び悩む中、どのように業績を伸ばしていくか?

 

【BBT-Analyze】大前研一はこう考える~もしも私が「イオンエンターテイメントの社長」ならば~

大前の考える今回のケースにおける課題とは
日本初のシネコンであるワーナー・マイカルを承継したイオンエンターテイメントは、国内最多の劇場数とスクリーン数を誇り、低迷する映画館業界にあって売上高の増加を維持しているが、国内のシネコンの年間平均座席利用率は20%前後に留まっている。観客動員数の大幅な増大が見込めない中、いかに稼働率を向上させるかが課題となっている。

 

※本解説は2016/9/4 BBT放送のRTOCS©を基に編集・収録しています。

 

 

◆イオングループのシネコン

# 日本初のシネコン「ワーナー・マイカル」の合併により成立

イオンエンターテイメントは、その名のとおりイオングループの映画興行会社です。前身は『ジュラシック・パーク』が大ヒットした日本初のシネコン[1]運営会社、ワーナー・マイカルです。同社は映画製作・配給の米ワーナー・ブラザーズ(タイム・ワーナーグループ)と国内流通大手マイカルの折半出資会社として1991年に設立されましたが、2001年に一方の親会社であるマイカルの経営破綻によりイオンがスポンサーとなり経営再建に当たっていました。2011年にはイオンがマイカルを吸収合併、2013年には米ワーナー・ブラザーズが撤退し、ワーナー・マイカルはイオンの完全子会社となりました。さらにイオンシネマズと統合し、イオンエンターテイメントに改称して現在に至っています。

前身のワーナー・マイカル時代から、毎年1施設以上、多いときには10施設以上と次々に劇場数を増やしてきました。それに合わせて、多少の増減はあるものの、売上高も年々伸びており、2015年度には460億円に達しました(図-1)。

スライド1

 

 

# 売上高2位、施設数は国内最多

[図-2/映画館・シネコンの売上高ランキング]をご覧ください。国内の主な映画館事業者の売上高を比較すると、トップはTOHOシネマズの732億円、2位にイオンエンターテイメントの460億円、その後に松竹マルチプレックスシアターズ、ローソンHMVエンタテイメント、東映系のティ・ジョイ、東急レクリエーションが続きます。一方、劇場数およびスクリーン数はイオンエンターテイメントがそれぞれ84施設、709スクリーンと順位が逆転しトップとなっています。

スライド2

2015年度の国内映画館興行収入は2,171億円で、上位5社が全体の9割を占める寡占状態にあります(図-3)。中でも1位のTOHOシネマズと2位のイオンエンターテイメントの2社だけで全体の半分以上を占めています。

スライド3

 

 

◆低迷する映画業界とシネコンの登場

# テレビの普及で観客動員数はピーク時の10分の1に

イオンエンターテイメントの売上高は伸びていますが、映画館業界全体の状況は明るいものではありません。かつて映画は日本人にとって大きな娯楽であり、1958年には年間の観客動員数が11億人を超えました。しかしその後、東京オリンピックをきっかけに一般家庭にテレビが急速に普及し、それとともに観客動員数は急激に減少。過去最低を記録した1996年には1億2,000万人弱と、ピーク時のおよそ10分の1にまで落ち込み、映画館自体も減っていきました(図-4)。

スライド4

 

 

# シネコンの登場により回復傾向に

ところが底を打った1996年以降、シネコンの登場によりスクリーン数は回復してきています。[図-5/映画館のスクリーン数]にあるとおり、一般の映画館の数は年々減少していますが、シネコンは反対に数を増やしています。その先駆けとなったのが、イオンエンターテイメントの前身であるワーナー・マイカルでした。
スライド5

スクリーン数だけでなく観客動員数も微増ながら回復傾向にあり、2015年は1億6,663万人と、1996年から5,000万人ほど増えました(図-6)。

スライド6

 

 

# シネコンの3つのメリット

映画館業界の低迷が続く中で、なぜシネコンはスクリーン数と観客動員数を増やすことができたのか。それにはシネコンの3つの特徴が関係しています(図-7)。

スライド7

1つめは「興行リスクの軽減」です。シネコンは1つの劇場に5つ以上、たいていは10前後のスクリーンをもっており、作品の人気度に応じて弾力的な上映編成を行うことができます。たとえば多くの観客動員が見込めるヒット作では観客数に応じて複数のスクリーンで上映したり、また、スクリーンごとに上映時間をずらすことで待ち時間の解消や混雑の緩和を図りつつ多くの観客をさばくことができます。そのため機会損失を最小限に抑えることができ、興行リスクの軽減につながります。

2つめは「諸経費の軽減」です。チケット売り場や売店、映写室を集中管理することで、諸経費の削減が可能になります。

3つめはイオンエンターテイメントのように、シネコンはショッピングモールの中に立地していることが多いため、複合商業施設を構成することになり、「集客の相乗効果」が図れることです。

上記のように従来の1劇場1スクリーンの映画館に比べると非常に効率のよいビジネスモデルとなっているため、シネコンは一般の映画館よりも損益分岐点が大幅に低くなっています。2009年以降、一般映画館は損益分岐点比率が100%を超えて赤字が続いていますが、シネコンは80%超、2015年には70%台となっています(図-8)。

スライド8

 

 

◆施設稼働率の向上が課題

# 年間平均座席利用率は約20%

一見、順調なシネコンですが、問題も抱えています。最も大きな問題は稼働率の低さです。年間平均座席利用率は20%前後に過ぎません。一般映画館は15%ほどですので、それよりは少し高いのですが、それでも8割が空いてしまっているという状況です(図-9)。

スライド9

したがって、イオンエンターテイメントが取り組むべき課題は「施設稼働率の向上」なのですが、そのための解決策として私は「映画以外のあらゆるイベントを取り込むこと」が必要だと考えます(図-10)。

スライド10

 

 

[1] シネマコンプレックス(シネコン):同一組織が同一所在地に5スクリーン以上集積して運営している映画館。

 

・・・・・・・・・・・<続きは書籍版で>

 

各ケースの”今”について、どのような課題を見い出し、あなたは何を導き出しますか?
ぜひこの書籍を通じて、”実践的な思考プロセス”を育ててください。

 

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