ＡＲ・ＶＲが実現する社会
本記事は、ビジネス・ブレークスルー(BBT)が提供する、7,000時間超のビジネス動画が見放題の学習サービス「AirSearch」より「ＡＲ・ＶＲが実現する社会 講師：松谷 遼氏 株式会社x garden 代表取締役CEO」を一部抜粋した内容です。
AirSearchはビジネスの課題を解決する知識やスキルを習得することができ、企業研修としても取り入れられています。
ＡＲ・ＶＲが実現する社会
現実世界に仮想情報を付加するAR、100％仮想情報で構成されるVR、複合現実のMRを総称してXRと呼びます。
本講座では、活況を呈する市場に焦点を当て、横軸にBtoB、BtoC、縦軸にVR、ARを置き、4象限から今起きていること、市場動向、将来像を4回シリーズで解説します。講師は、株式会社x garden代表の松谷遼氏です。
松谷氏は講演者として著名で、世界各地の主要なカンファレンスでその可能性を語っています。
第1回では、市場全体を俯瞰し、過去と未来を分析した上で、第2回以降では、第一線で活躍するゲストを招き、対談形式で進行していきます。大企業が効率化のために導入しているXR技術ですが、あらゆる業種の企業がどのように活用しているのか、その動向を詳しく探ります。また、XRプラットフォーム構築の成功事例を紹介しながら、これらの技術活用に関わる教育の重要性についても議論します。
2019年に設立された株式会社x gardenは、市場に対する世間の関心度が高まっていることを見据え、XRに特化したインターネットメディアを運営しています。
実際、VRは年44.5%、ARは年85.4%の成長率で、2025年にはVRは5兆円、ARは9兆円産業になると言われています。
さらに、お客様からのXRに関する相談が増加し、Twitterのフォロワーも増えていることから、市場に対する世間の関心がさらに高まっています。
現在の日本におけるAR×BtoCの市場展望を見ると、Oculus Questの登場もあり期待できるのですが、まだ新しい技術であるためコスト面でのハードルがあります。
BtoB領域では、VRは不動産の内覧や研修に、ARは建築業界との相性が良くなっています。
デバイスの普及が徐々に進み、その普及によって技術の到達点と利用率が徐々に上がってきています。
この利用率の向上は、技術の導入や改良に特に有用であることが証明されているフィードバックや利用分析による、より良い技術の開発を意味します。
さらに、UX、ビジュアルデザイン、ゲームデザインなどの専門的なトピックの教育は、技術の発展により多くの企業や産業で採用されるにつれて、デザイナーがますます必要とされています。
一方、XRの未来予測は、技術の総体として捉える必要があります。ソフトウェア、ハードウェア、通信・インフラが絡み合ってXRを実現しているため、日々情報の更新が必要となります。技術や改良点をキャッチアップすることはもちろん、通信という観点で5G技術を理解することも欠かせません。
注目すべきワードは、今後Googleインデックスに匹敵するソフトウェアとして期待される「ARクラウド」です。
これにより、ARの欠点である個人への体験の閉鎖性をカバーし、実空間での3Dデータ（空間座標）のグループ共有やマルチプレイヤーゲームを楽しむことができるようになります。
さらに、3DデータをAI機能で最適化することで、リアリティを高めた様々な演出を可能にします。
また、4Gネットワークに代わり、5G以降に対応したネットワークサービスが提供されることも追い風となっています。Appleが実際に運用を開始しているハードウェア「Lidar」も注目しています。
レーザーで走りながら空間を把握し、現実の点群データを蓄積して空間座標を作成し、スマートフォン内に搭載することが可能となります。
また、ARやVRの技術が持つエッジコンピューティング機能により、ネットワークが広がり、ネットワーク内の誰もが場所を問わずにデータやアプリケーションを利用できるようになるという可能性があります。
仮想的な市場機会としては、BtoCのエンターテインメントゲーム開発とFacebookの投資による世界市場の開放により、ナルトやワンピースなどの日本IP×VRの機会がもたれることを期待します。
BtoBではＶＲの広告マーケット、ＡＲのＤＸコンサルタント等が考えられますが、予測が多少不安定であるため、強気の意思決定が可能であればベンチャーには絶好のチャンスとなるでしょう。
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