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【HD】内田和成のビジネスマインド > 内田和成のビジネスマインド 104

内田流ものの見方(39)
人生100年時代の働き方


概要:
日本は現在、現役で働いている世代のかなりの割合が100歳まで生きると予測される一方、少子化はさらに加速、近未来で高齢者がマジョリティーとなる社会到来は確実だ。年金等社会保障制度の現在水準の維持に不安は尽きず、70歳、80歳まで働くことを若い世代から視野に入れておく必要がある。それには、近視眼的な現在の「働き方改革」にとらわれることなく、いかに自身の100年人生を設計するかが重要となる。50歳はもはや折り返し点にすぎず、働き方と豊かな老後がシームレスなステージになると考えるべきであろう。
数々のメッセージ性に富む『100年時代の人生戦略』(リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット)によると、現在45歳以下の人の大多数は100歳まで生きるという。とりわけ日本は、年間出生数が100万人を割るようになって久しく、高齢者が多数派をなす、世界でも特異な社会となる。社会保障制度を維持するための利用者負担増や保障水準の見直しは避けられず、いや応なく高齢でも働く人が増えてこよう。そうなったときに重要なのは、個々人が何歳までどのように働きたいか明確に想定しているかだ。100年人生ともなれば、1つの会社で、1つの仕事に従事し続けられるとは考えにくい。結局は、どんな人生を過ごしたいのかによって職業の在り方や捉え方も変化してくる。

人生を考えるに当たってはさまざまな選択肢があっていい。Financial Independence, Retire Early(FIRE:経済的に自立した早期のリタイア)を目指して趣味や社会貢献に情熱を傾けるのも、健康である限り働き続けるのも1つの道だ。人は、経験したことがないことを想像するのは難しい。特に加齢による体力や身体機能の変化は体験しないと分からないものだが、今後は、50歳からの50年間の設計図作成を若い時期から自分なりに描くことが大切になってくる。

最近よく聞かれる「高齢者の活用」という言葉は、高齢者が多数派となった社会においては違和感がある。高齢者は資金も経験も備えた意思決定者であり、決して「お荷物」的存在ではない。広く主役を担うようになって、初めて本来的に高齢者が生き生きと活躍する社会と言えるのではないか。そういう意味で、昨今耳にする「ワーク・ライフ・バランス」は、高齢ではない現役世代を中心とした短期的な考え方と言わざるを得ず、100年人生を見据えた長期の展望を心掛けたい。世の中の目先の改革に惑わされることなく、コロナ禍によって働き方に焦点が当てられる現在を、息の長い豊かな人生の過ごし方を考える良い機会と捉えてはどうだろうか。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 内田和成のビジネスマインド#104 内田流ものの見方(39)
00: 00: 39 内田和成のビジネスマインド 内田流ものの見方(39)
00: 00: 44 今回のトピックス
00: 00: 59 資料
00: 01: 36 本日の内容
00: 05: 59 人生100年時代とは
00: 07: 42 人口ピラミッド(1)平成27(2015)年
00: 08: 46 人口ピラミッド(2)平成52(2040)年
00: 10: 11 社会保障制度の崩壊?
00: 12: 49 どうやって老後資金を確保するのか?
00: 16: 33 素朴な疑問
00: 22: 56 今の働き方改革は近視眼的
00: 29: 09 “いろどり”ビジネス
00: 34: 17 “高齢者の活用”っておかしくないか?
00: 36: 48 問題提起
00: 45: 22 会社選び < 仕事選び < 生き方選び
00: 47: 38 様々な選択肢
00: 50: 35 FIREとは
00: 52: 04 真の論点
00: 54: 10 人生100年時代の働き方 まとめ
講師紹介: 内田 和成(うちだ かずなり)
早稲田大学ビジネススクール 教授
東京大学工学部卒。慶應義塾大学経営学修士(MBA)。日本航空株式会社を経て株式会社ボストン コンサルティング グループ シニア・ヴァイス・プレジデント、現在に至る。
ハイテク企業、情報通信サービス企業を中心に、マーケティング戦略、新規事業戦略、中長期戦略、グローバル戦略策定等のコンサルティングを数多く経験。

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  アシスタント:坂本 安代

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