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BPUプロフェッショナル系 Information Technology > 戦略的アウトソーシング05

製造業のアウトソーシング
ゲスト:安井敏雄氏(ソレクトロンジャパン株式会社 代表取締役社長)


概要:
 日本の製造業各社は垂直統合により製造部門を内部に持つ組織形態をとることが多かった。自社の製品は原則として自社の製造部門で生産し、外注や下請けを使うのは限られた部分のみにするというスタイルである。一方欧米では、自社の製造部門の枠にとらわれずに生産が行われ、ファブレスメーカーすらも現れるようになっている。
 こうした状況が生まれているのはEMSに代表される製造部門のアウトソーサーの台頭に依るところが大きい。
 電子機器の組立を専門に手掛けるEMSが近年日本でも注目されている。EMSとは複数のメーカーから受託した製品の製造を自社工場で行う業態のことを指し、通常はプリント基板への組み付けなどに特化した事業を展開している。但し、単なる製造の外注先という位置付けではなく、製造部門の外部パートナーとしてメーカーに付加価値を提供するビジネスモデルであると言える。

 この分野において世界的に有名なのがソレクトロン社である。1977年に創業して以降、近年は年率50%で売上と利益を伸ばしており、現在は売上2兆円規模の企業となっている。同社は日本でも戦略的な活動を展開しており、2000年にソニーから中新田工場を買収で譲り受けたニュースは記憶に新しい。
 EMSのビジネスとは言うなれば、メーカーにとってのサプライチェーンを肩代わりし、メーカーが商品開発とマーケティングに注力できるようにするためのパートナーとなることである。ソレクトロンは元々、部品の支給を受けて外注として組立をするモデルからスタートしている。その後、部品や生産設備を自己調達し、自ら物流も行うスタイルに進化した。更にメーカーに対する設計支援や、自社での技術開発、保守などのサービスの拡充など進化を続けている。このような統合されたサービス提供によって、ソレクトロンはメーカーにとって単なる製造コスト削減のための外注先ではなく、製品の市場投入を迅速にするといった付加価値生産のためのパートナーとなりえていると言える。

 ソレクトロンは現在世界中に70ヶ所の拠点を有しているが、自社で作った工場はそのうち25%ほどに過ぎず、その他は全てクライアントメーカーなどから買収によって譲り受けたものである。ソレクトロンはその際、従業員を含めて全て移管し、工場長は必ず買収先の工場長に引き続き就いてもらうやり方をとっている。その背景には、本社が無理にコントロールしようとせず、現地のカルチャーを尊重するという基本理念があるという。
講師紹介: 花田 光世(はなだ みつよ)
慶應義塾大学総合政策学部 教授
南カリフォルニア大学大学院社会学博士課程、Ph.D.-Distinction。カリフォルニア州立大学講師、産業能率大学経営情報学部教授を経て、1992年より現職。

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  アシスタント:内田 朱美

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