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社会変革型リーダーの構想力対談 ~壊す勇気と繋ぎ合わせて創る努力~

社会変革型リーダーの構想力20

ゲスト:小林博人氏(株式会社小林・槇デザインワークショップ代表取締役/建築家)

 

■建築家・小林博人氏の構想力
斬新な創造より模倣や改良で本家を凌駕すると言われることの多い日本人は、構想も苦手とされるが、こと建築分野においては、安藤忠雄など名だたる設計者を輩出している。物事を全体として捉え、実現する方法について考えをめぐらし骨組みをまとめる作業は、構造物そのものだけではなく、周辺住民を含めた環境との関係性がキーポイントとなる。今回は建築家の小林博人氏をゲストに迎え、商圏活性やコミュニティー再興に挑んだ同氏の構想力を、多数の実例紹介とともに伺っていく。

 

■小林氏
東京出身の小林氏は、京都大学とハーバード大学大学院デザインスクールで建築設計、都市デザインを学び、株式会社日建設計に加え、欧米の大手設計事務所で実践を積んだ。2003年、妻の槇直美氏と小林・槇デザインワークショップを設立、日本をはじめ中国、パラオ、ペルーなどの設計で活躍している。2012年から慶應義塾大学で教授職も務める。
建築学科を出た家族の影響もあり、子どものころから人まねの嫌いな工作好きとして育ち、23歳で60日間ヨーロッパを一人で建築行脚。国立西洋美術館を設計したル・コルビュジエの作品等を見て回り、広い視野で勉強する必要性を痛感した。実務に就いて高層ビルを専門としたが、現在は人々に、より豊かな生活空間を提供する事案を多数手掛けている。

 

■実例紹介
GINZA SIXは、地域の再開発を契機に発足した銀座デザイン協議会にアドバイザーとして参加、日夜を問わない粘り強い議論を経て生まれたエリア最大の商業モールだ。大規模施設の席巻に怯える小売店主たちの意見を聞き、アイデアを足し合わせて納得を引き出している。ベニヤハウスプロジェクトは、東日本大震災をきっかけに始まった、住人や子どもたちを巻き込んだ家づくりだ。安価で扱いやすい間伐材のベニヤ合板を使い、金具を使わない工夫で道具を減らし、素人でも簡単につくれる仕組みをつくり上げた。石巻では、漁師たちが結束して集会所を建てている。ミャンマーの寒村で地元の子どもたちとつくった高床式の児童館は、2015年の水害時に地域の避難所として活用された。

 

■壊す勇気と繋ぎ合わせて創る努力
小林氏は、「壊す勇気と、もう一度みんなで一緒に繋ぎ合わせて創る努力」を自身の構想力として挙げている。イノベーションは既成概念を打ち砕くことから始まる。そのうえで、多様な考えを柔軟に取り入れ、話し合いで当事者意識を引き出して目的を共有、一つのものを、ともにつくり上げていく工程を、面倒がらず真摯に取り組むことが最も重要になる。

 


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