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コロナの世界をいかに生きるか

~内田和成のビジネスマインド・内田流ものの見方~
コロナの世界をいかに生きるか
2020.07.14 eラーニングオンライン研修リカレント教育

新型コロナウイルスの影響で変わりゆく世界で、企業と個人はいかに生きるのか―。

元ボストンコンサルティンググループの日本代表であり、早稲田大学ビジネススクール教授の内田和成氏によるオンライン講座『内田和成のビジネスマインド93』で取り上げた内容の一部をご紹介します。

本講座で内田氏が強調するのは、一人一人が未来に起こる可能性を創造力豊かに考察することに大きな価値があるということ。これはコロナ後の世界を予測することとは違います。予測の実現度を議論するのではなく、様々な可能性を想像し、その状況が起こった時の対処に思考をめぐらすことが、変化の激しい時代の重要な備えになります。

どうぞ、ご覧ください。

(本記事では、講座内「コロナを考える5つの切り口」のうち冒頭の2つを紹介します)

With Coronavirus VS. post Coronavirus

新型コロナウイルス感染拡大は、世界の政治家が「戦争」と例えるほどの状況で、各地域で感染拡大を抑えるためのロックダウン(都市封鎖)が発令されています。命を守ることを最優先する場合、街を閉鎖して人の往来を徹底的に制限するにこしたことはありません。感染者数の増加を抑制し医療崩壊を防ぐことで、何もしない場合に比べ感染による死亡者数を減らすことができるためです。

他方ロックダウンを徹底すればするほど経済は停滞します。

経済活動の停滞は、若者や働き盛りの世代の将来を奪い、経済的な死をもたらす可能性もあります。ひいては経済苦で自殺が誘発される危険性さえあるのです。

目の前の感染者数を抑えることは、将来の日本を背負って立つ人たちの人生を殺してしまうという見方もできます。立場によって利害は大きく異なるため、どちらか一つだけが正しいとは断言できないでしょう。答えのない危機に際し、私たち一人ひとりが、起こりえる様々な可能性を天秤にかけながら、考え、議論することが必要になります。

シナリオAとシナリオB

 

コロナ危機への対応は、シナリオAとシナリオBがあると考えています。

私は最初シナリオBしかありえないと考えていましたが、最近のワクチンや治療法の急速な開発状況を見ると、シナリオAもあり得ない話ではないと思います。

シナリオA、Bの違いは何かというと、これによって世の中が変わるのか、ということです。

かつてSARS(重症急性呼吸器症候群)の感染拡大で世界中が混乱しましたが、これによって世界のパラダイムが変わることはありませんでした。これがシナリオAです。シナリオBは、世の中の価値観・パラダイムが変わってしまうパターンです。これはコロナ前・後で、明治維新前・後や太平洋戦争前・後に匹敵するほどの変化です。

このどちらになるかで、これからの企業の在り方や個人の働き方は違ってきます。

繰り返しますが、どちらになるか予想することにはあまり意味がなく、両方あることを知っておくことが大事です。そして、シナリオAであれBであれ、収まったら元に戻ること・戻らないことがあります。例えば、ハンコ文化など半ば慣習化して、実際的な意味がなくなっていることは、電子サインや電子認証に置き換えられるでしょう。また、事実上禁じられていたオンライン診療を容認することも、当然の変化かもしれません。

 

※本記事は、BBTのオンライン講座「内田和成のビジネスマインド93」から抜粋してお送りしております。

プロフィール

内田 和成 氏


早稲田大学ビジネススクール 教授
東京大学工学部卒。慶應義塾大学経営学修士(MBA)。日本航空株式会社を経て株式会社ボストン コンサルティング グループ シニア・ヴァイス・プレジデント、現在に至る。
ハイテク企業、情報通信サービス企業を中心に、マーケティング戦略、新規事業戦略、中長期戦略、グローバル戦略策定等のコンサルティングを数多く経験

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