【第1部】
現状をどうにかしないといけない。MBA取得を考えたのは、危機意識からでした。
(修了生/堀場薫さん)

【第1部】現状をどうにかしないといけない。MBA取得を考えたのは、危機意識からでした。(修了生/堀場薫さん)
今回ご紹介するのは、Bond-BBT MBAプログラム28期生の堀場薫さんです。

堀場さんは薬剤師の資格をお持ちで、最初のキャリアとして大学卒業後には日系大手製薬メーカーの開発部に勤務されました。その後、ご結婚/ご出産のため退職をし、約10年の主婦業とパート薬剤師業をこなす期間を経て、外資系製薬/医療機器メーカーに就業。現在は、外資系企業日本法人にて、薬事・コンプライアンス部長を務めていらっしゃいます。

Bond-BBT MBA入学当時、大学受験を控える二人の子を育てながら、仕事と学びをパワフルに両立された堀場さん。学びを通して、どのような変化があったのでしょうか?

3回にわたる連載の第1回目は、堀場さんの仕事内容とMBA取得のきっかけにフォーカスしてご紹介したいと思います。

Q. 現在のお仕事の内容について、詳しくお聞かせいただけますでしょうか。

現在、私は外資系企業日本法人にて、薬事・コンプライアンス部長を務めています。薬機法の対象となる医療製品の許認可を取ること、同法で求められる品質を確保するための仕組みの構築・運用・管理をしています。また、直接的・間接的に医療関連企業全般に係るコンプライアンス・オフィサーも務めています。部員は現在は4名です。

私は35歳から外資系企業で働くようになり、現在の職種としてのキャリアをスタートさせました。未経験で入社した私は、アシスタントとしてのスタートでした。コピーをとるなども含め、上司から指示されたことを何でもやりました。その後、業務に対する積極的な姿勢を認められたのか、1年でマネジャーにしていただきました。当時は、マネジャーになる意味をよく理解しておらず、出世をしたという感覚は全く無く、「責任が重くなった」としか認識していませんでした。重圧を感じるのみでしたが、自分に何ができるのかを考えながら一歩一歩、進むのみでした。

外資系企業に勤めるまでは転勤族である夫について転居した各地で、薬剤師としてパート勤務をしていました。もともと、自分で起業することにさしたる抵抗感もなく、小学生になった子どもが学校から早く帰ってくるので、その時間に合わせて家にいられるよう、スモールビジネスを始めたこともありました。子育てと仕事をなんとか両立する方法がないかと考えた結果、行き着いた方法でもあります。

これまでのキャリアを振り返ると、できない理由を探すのではなく、「問題解決をするために、今の自分にできることは何か?」を常に考えながらやってきたなと思います。子どもとの時間をあきらめることなく生活費を稼ぐために起業したこともそうですし、会社で勤める間もそのような姿勢で日々業務に取り組んだ姿を上司に認めていただき、早期にマネジャーにもしていただいたのではないかと思っています。

Q.MBA取得を考えたきっかけは何ですか?

外資系企業での経験が最も大きなきっかけです。外資系企業にはMBAホルダーがとても多いかと思います。MBAホルダーでないと部長などの上位マネジメントになることが難しい傾向もあるようです。中には実務経験がなくても、MBAをもっていれば20代でマネジャーとして入社できてしまう会社もありました。

ただ、私はMBAホルダーだからマネジメントができるだろう、という期待値のようなものに疑問をもっていました。実際に、実務経験がないがために実態把握ができず、危機管理をすることもできない方々も見てきました。そのような中で、アシスタントからスタートした”実務者”である私は、実態把握や危機管理こそが、より”良く”現場をまわすための、大きな要素の一つだと思っていました。自然に、疑問の気持ちを募らせることになりました。「企業って何だろう?」「マネジメントとは?」「目の前の仕事を成功させることと会社の中で出世することは乖離していて良いのか?」というように。MBAホルダーに対するイメージは当初とてもネガティブでしたね。

それでも、彼らと仕事を一緒にしながら成果を上げていかなくてはならない。彼らとコミュニケーションを効果的に取るためにはどうすればいいのか?と考えた結果、自分もMBAを取って彼らと同じ視点で物事を考えることができるようにしよう、彼らと同じ言語を習得しよう、と考えるに至りました。何よりも、「自身が納得できないがために、効率的に問題解決することができない現状」をなんとかしなくては、という危機感でした。

しかしながら、当時の私は、私立中学に通う2人の子どもの学費を稼ぐため、日々の会社の責務をこなすことでいっぱいいっぱいでした。そのように多忙な毎日に“勉強”を追加する自信がありませんでした。入学を逡巡し5年が経ちました。結果として、年齢からくる記憶力などの低下に焦りを感じたことと、5年の間に多少年収が上がり、子どもも比較的手がかからなくなったことで、やっと、MBAの学びに踏み出すことができました。

Bond-BBT MBAプログラムを選んだ理由としては主に3つありました。1つ目は、私が外資系企業に勤めていたので英語でビジネスや会計について議論できるようになりたいと考えていたこと。2つ目は、通学しなくてもオンラインで学ぶことができたこと。そして3つ目は、大前研一さんが作ったMBAプログラムだからクオリティの問題もないはず、と信頼できたことです。

問題意識をもって始めたMBAの学び。それをいかに両立するか?(Bond-BBT MBA事務局より)

10年のブランクを経て、35歳から外資系企業の世界に飛び込まれた堀場さん。現場で成果を上げ、就業後1年という早さでマネジャーになるなど、目覚ましい活躍をされていらっしゃいました。ただ、そのような中でも、ご自身の仕事に対して抱いていた強い危機感。なかなかMBAにチャレンジするタイミングが合いませんでしたが、その危機感が原動力になってその一歩を踏み出されました。堀場さんのように強い危機意識からMBAプログラムで学ぼうと思われた受講生・修了生の方々は多くいらっしゃいます。

ただ、仕事・子育て・学びの両立はなかなかハードなものです。すべてを両立させるために、堀場さんはどのように学びに取り組まれたのでしょうか?次回は、そのために堀場さんがされていた工夫、そして学んだ内容が仕事などで活きている点についてご紹介したいと思います。

▼続きはこちら
【第2部】大学受験を控える子どもたちに目標を実現するために学ぶことの大切さを、身をもって伝えたかった。
【第3部】「どのような母でありたいか?」を考えることで、自分の軸(覚悟)ができるのではないでしょうか。

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