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MBAは、キャリアの武器になるのか ~身に付けておきたい能力・スキル~【女性のキャリアを考える。第4回】

第4回目を迎える「女性のキャリア」にフォーカスした、Bond-BBT MBA2期生でキャリアカウンセラーもされている藤野祐美さんによる連載記事。今回は、「身に付けておきたい能力・スキル」にフォーカスしたテーマでお届けします。「WANT=やりたいこと」「NEED=求められていること」「CAN=できること」の3つの要素についてお聞きになったことはありますでしょうか?キャリアのゴールにいかにたどり着くか?それを考えるアプローチのひとつとして知られている考え方です。お聞きになったことのある方もきっと多いのではないかと思います。しかし、意外とこのような視点でご自身のキャリアについて考える機会を持つことはないですよね。

キャリアを考える上で参考になる本視点。今回の記事がそれを考えるきっかけになりましたら幸いです。特に「CAN」にフォーカスしてご紹介します。

▼これまでの記事はこちら
これからの女性のキャリアの磨き方 ~新たな時代のうねりの中で~
答えはあなたの中にある ~自分をつくりあげてきたものは何か~
選択の連続の中で ~譲れない価値観とは~

キャリアゴールを叶えるために

3年後、5年後、10年後・・・将来自分は、どうありたいのか?キャリアのゴールを考えるアプローチの一つに、3つの要素から考える方法があります。3つの要素とは即ち、「WANT=やりたいこと」「NEED=求められていること」「CAN=できること」です。

キャリアゴールというと、自分の目指すゴールですからとにかく「WANT=やりたいこと」だけに目が向きがちですが、残念ながらそれだけでは望むゴールを手にすることはできません。起業したいと思ったところで、それが「市場から求められている=NEED」でなければ、成功するチャンスは極めて小さいでしょうし、実際に「それを成し遂げる力=CAN」が伴わなければ、形にはなりません。つまり、「WANT=やりたいこと」「NEED=求められていること」「CAN=できること」の3つの要素が重なってはじめて、自分にとって望ましく、最も力が発揮できる場所=最強のキャリアゴールとなるわけです。

3つの要素

自分に必要なCANとは

自らのキャリアゴールを達成するためには、まず、今自分が持つ「CAN=できること」を考えてみましょう。これまでのキャリアの中で身に付けてきた能力・スキルにはどのようなものがあるでしょうか。といっても、CANはそれだけではありません。これから更に磨き上げたいこと、身につけたいこと、つまり“できる”だけではなく、“できるようになること”も含めてCANと考えます。

あなたは、どんなCANを手に入れたいですか?

第1回の連載でも触れましたが、ビジネスに必要なスキルには、ポータブルスキルと呼ばれる持ち運び可能なスキルがあります。一方、その会社でしか通用しないスキルをファーム スペシフィック スキル(firm specific skill)と呼びます。日々の業務をこなす中で、身に付けていくファーム スペシフィック スキル。自社商品の説明知識は、立派なスキルですが、残念ながら自社でしか通用しません。それに対して、ポータブルスキルはビジネスパーソンとして基本的に持っているべきスキルですから、その発揮については環境を選びません。転職しようとも、起業しようとも、ビジネスシーンで必要となるスキルです。自社商品知識とは異なり、自らの主張を論理的に組み立て、他者に納得していただくようにプレゼンテーションする力は、どこでも通用します。いかなるビジネス環境においても活用できるポータブルスキルを身に付け、磨いておくことは、自信を持ってキャリアゴールに邁進する、原動力となり得るのです。

ポータブルスキルを身に付ける場としてのMBA

ポータブルスキルは、英語や簿記技術のようにその専門知識を資格制度によって客観視できるタイプのものと、リーダーシップや課題解決など、測定が困難な可視化できないスキルとに分かれます。前者の客観視できるものであれば、TOEICや簿記検定の勉強のようにアプローチの方法も明確ですが、可視化のできないポータブルスキルはいかに身に付ければ良いのでしょうか?

ポータブルスキルを体系的に習得する場の一つが、まさにMBAのカリキュラムだと言えます。リーダーシップの発揮、人材のマネジメント、交渉に戦略立案等、可視化できないスキルを、ベースとなる理論はもちろんのこと、仲間とのディスカッションやグループワークを通して学んでいく。しかもその仲間が、高校や大学までの教育とは異なり、性別、国籍、年齢、職業、価値観等、これまで自分が肩を並べたことが無いような多様性に富む方々である。会社ではマネージャ―として活躍されている方でも、MBAのクラスでは、その肩書は通用しません。一人の人間としての力=パーソナルパワーを持って仲間に向き合い、課題を成し遂げていく過程は、知識を超えた実践力を身に付ける鍛錬の場、そのものです。

MBAは、キャリアの武器になる!

単に知識を身に付けることで能力を向上したいのであれば、書籍から学ぶこともできるでしょう。しかしながら、その知識が活用できるレベルにまで能力を高めたいのであれば、他者に対して働きかける機会と経験が必要です。

残念ながら女性の場合はこれまで、一般的に男性に比して、リーダーシップの発揮や、マネジメントのチャンスに恵まれてきませんでした。固定的な性別の役割意識の中で、自然と“リーダーは男性、サポートが女性”という立ち位置がつくりあげられてきたこともあり、圧倒的に機会や経験が不足しがちです。

我々は、頭では理解できていても、実体験の無いことについては、つい“できない”と考えがちです。しかしながら、“できない”と“やったことがない”は、明らかに違います。例え未経験であっても、やってみれば“できる”ことは多くありますが、そのためには実践の機会と経験が必要です。MBAプログラムによる機会と経験は、“できない”を“できる”に変えるチャンス。学びの場が、新たなキャリアの武器をもたらすのです。

講師プロフィール

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藤野 祐美 氏
株式会社Y’sオーダー 代表取締役
オーストラリア BOND大学 大学院 経営学修士課程(MBA) 修了。
ミノルタカメラ(現コニカミノルタ社)にて、産業用計測機器の販売企画、販売支援に従事の後、P&G社(米資本)での国際人事業務を経て、世界最大の水産飼料会社ニュートレコ社(オランダ資本)の日本法人立ち上げに参画。同社はじめ、関連会社2社を起ち上げ、取締役に就任。アジア太平洋地域人事統括として、組織開発、人材開発に従事。その後、2007年株式会社Y’sオーダーを設立、代表取締役就任。グローバル市場で活躍できる人材育成のための組織開発・人材開発を手掛ける。

学位も大切。得られる知識も大切。でも、最も大切なのは切磋琢磨を通して実行できる力を手に入れることではないでしょうか。(Bond-BBT MBA事務局より)今回の連載記事はいかがでしたでしょうか?

ご自身にとっての「WANT=やりたいこと」「NEED=求められていること」「CAN=できること」は何でしょうか?何かこれだというものはありましたか?

すぐに明確な答えが見つからなくても大丈夫です。じっくりご自身と向き合い、ご自身の考えをぜひまとめていかれてください。私どもも今後、ご自身のキャリアについて考えていただけるような場をご用意していく予定です。ご都合が合いましたら、ぜひそのような場にもご参加くださいね。

MBAをどのような場として捉えるかはとても大切なことです。学位を得るための場でしょうか?それとも、不足している知識を体系的に身に付ける場ですか?あるいは箔をつける場?もちろん、それらも目的のひとつだと思います。ただ、せっかく学ぶのならば実際に仕事の成果につながる力を、多様なバックグラウンドをもつ方々と切磋琢磨して身に付けられた方がより良いのではないでしょうか。MBA取得をご検討になる方が増えてくる中で、そのようなことを考えます。

それでは、次回の記事をお楽しみに!

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