『ハイ・コンセプト』(大前研一・訳)の著者、ダニエル・ピンク氏を迎えた。ピンク氏は、クリントン政権下でライシュ労働長官やゴア副大統領のスピーチライターを務めたのち、ジャーナリストとして活動。
その著書『フリーエージェント社会の到来』や『ハイ・コンセプト』は、日本でも大きな話題となった。
「農業の時代」「工業の時代」「情報の時代」を経て、21世紀は、創造力や共感する能力に長けた人材が活躍する「コンセプトの時代」になる、というのが『ハイ・コンセプト』の主旨である。
「コンセプトの時代」には、左脳型の論理思考ではなく、右脳型のクリエイティビティが重要になる。
そこで必要なのが、「デザイン」「物語」「全体の調和」「共感」「遊び心」「生きがい」の6つの感性であるという。
そんなピンク氏が、現在、大きな関心を寄せているのが「日本のマンガ」。
家族も伴って日本に長期滞在し、マンガ産業について研究する予定だという。
「フランスではべストセラーの3分の1はマンガ。
視覚に訴える日本のマンガが、なぜ、世界でこれほど人気なのか。それが理解できれば世界のメディア産業の傾向もわかる」と熱く語る。
今後、史上初となる西洋人向けビジネス・マンガを出版する予定もあるようだ。
続いて、「生きがい」と「幸福」の関係、子育て、6つの感性のどれを先に磨くべきか、といった受講生からの質問にテンポよく回答。
「独自の発想をするために心がけているのは、マンガをはじめ、さまざまなジャンルの本を幅広く読むこと。旅も刺激になる。好奇心が旺盛であれば、それだけで人生が豊かになる」「お手本にしたい人物はピーター・ドラッガー」などと語る。
さらに、「『コンセプト』の次は、精神性を重視する時代が来るのでは」との予測も披露した。