ファシリテーション型リーダーとは、中立的な立場で、チームのプロセスを管理し、チームワークを引き出し、そのチームの成果が最大となるように支援するタイプのリーダーのことである。
現代のような、誰もが絶対的な答えを持っていない時代に、ファシリテーション型リーダーが果たす役割は大きい。以前指示命令型で成果を上げてきた優秀なリーダーも、徐々にファシリテーションスタイルを取り入れてきている。
欧米では、ファシリテーションは、15年ほど前から組織変革などに利用されてきた。
それは、組織構造を変えるのではなく、組織行動を変えることに役立つためである。組織変革のモデルには、
タックマンモデル、ジョン・P・コッターのモデル、GEのCAP(Change Acceleration Process)などがあるが、変革リーダーの7つのコンピテンスとしては、
(1)危機感醸成、(2)ビジョン創造、(3)ビジョン共有、(4)巻き込み、(5)行動の変化、(6)成功体験、(7)勢いの持続、で表すことができる。
(1)組織変革のためにまず必要なのが、「危機意識を高めること」である。そのためには、理屈で説明するよりも、見せる、感じさせるなどの工夫をすると効果的である。またその場合、組織ではなく自分のこととして感じさせることが重要となる。
(2)(3)危機感により組織変革のエネルギーが高まれば、次にビジョンを創造し、共有する。メンバーに共有するためには、何度も何度も伝える努力が必要である。ここでも、個人のビジョンや目標に落とし込むようにするとよい。
(4)その変革に社内の人々を巻き込むためには、クロスファンクシャル変革推進チームの構築が有効である。
(5)行動の変化を促すためには、達成目標ではなく、例えば、4W1H(Whyがない)に行動目標を定めて管理するとよい。
(6)中間派を味方につけるには、初期の成功が秘訣である。はじめの90日で成果を出すつもりで集中するとよい。(7)ただ、1つの成功で終わるのではなく、次の目標設定、成功への褒賞、人事政策など変革の勢いを持続させるための方策が、組織変革成功の鍵となる。
また、変革を成功に導くために、ステークホルダーやキーマンの分析をすることも重要である。ここで、その方法についても紹介する。
最後に、便利なテクニックとして、興奮している人への対処方法についても紹介する。