組織の中において、対立やコンフリクトはよく発生するものである。
50年前は、コンフリクトは取り除くべき悪だと捉えられていたが、20年ほど前から、存在そのものは避けようのない必要悪として受け入れようと考えられるようになってきた。しかし、最近では、コンフリクトは組織活性化に役立つ必要なものとして見直されてきている。
コンフリクトに対応する際において、トーマス・キールマンの「対立モード」が参考になる。
これは、“自己主張の激しさ”と“他人の話を聞く度合い”の2軸で、対立に対する姿勢をマトリクスにしたもので、“競争、回避、受容、協調”さらに中庸を“妥協”として5つに分類したものである。
「協調的問題解決」が最も発展的な関係につながるが、必ずしも、どの姿勢が正しいというわけではなく、相手の対応や状況を把握して、姿勢を決めることが重要である。
事業や施策などの優先順位づけに対立が起きた時には「ペイオフマトリクス」が有効である。
これは、“成果の大きさ”と“難しさ”で9つ程度の象限を作り、対象をプロットしていくもので、優先順位をビジュアルで把握することができる。
これにより、対立点よりも共通点に目を向けることができ、合意形成がしやすくなる。
思わぬ問題が起きた時などは、「TCAS(Triage,Contain,Analyze,Solve)」などの明解な行動指針が必要である。
これは、T:優先順位づけ、問題定義、C:緊急対応、A:根本原因究明、S:根本対策、再発防止というもので、原因究明に時間をかける前にまず、優先順位をつけて対応し、これ以上の問題拡大を避けるという考え方である。
この時、優先順位をつける手法として「リスクアセスメント・ツール」がある。
これは問題となる対象ごとに、重要度を測る複数の指数を決め、その乗数によって優先順位を決める方法である。指数の点数づけを工夫することで、優先順位を明確にすることができる。
さらに、便利なテクニックとして「ニュースペーパーテスト」を紹介する。
問題が起きた時には隠してしまおうという気持ちが起きるかもしれないが、そんな時は、この問題が新聞の一面に出たとするとどうなるのかを想定する「ニュースペーパーテスト」を行うとよいだろう。