企業を分析するベーシックな技術と、チームワークで作業する応用技で企業の収益を改善させることは当然であるが、企業から信頼される人間力を持つこともコンサルタントには重要な要素である。
しかし、コンサルタントを志望する人には能力の高い人が多いが、分析で何でもできるという思い込みが強く、お客さんの目線に立った仕事ができないケースが、まま見える。
『踊る大捜査線』で、「事件は本社でなく現場で起きている」という名セリフがあるが、セールスの現場、競合と戦う現場を肌で感じることができなければコンサルタントも一人前とは言えない。
優秀なコンサルタントを育てるためには、できないことを知らしめ、統計だけの処理に頼らず、現場体験を重視させるプログラムが必要なのである。
個人が持つ得意分野を組み合わせて、チームでプロジェクトを完遂させるための仕組みの構築も重要である。
最近の企業は、短期的な収益改善にとどまらず、収益構造そのものの改善や、企業体質の変革を要求するようになったため、長期的な、漢方薬処方的なコンサル会社が求められている。
また、コンサル会社が必要とするキー・サクセス・ファクター(繁盛のポイント)は、人のマネジメント、累積経験量、ブランド・評判、グローバルネットワークと言える。
大前研一氏が理想とするコンサルタント像は、効果が見込めない企業の要請には断る勇気も必要だが、請けた限りは、現在の自分の地位を捨てる覚悟で、クライアントと二人三脚で徹底的にサポートできる気概だと語る。
コンポーネント化された部分で勝負するのではなく、企業そのものを変革させる能力を磨き続けない限り、これからのコンサルティング企業は成立し得ない。
個々のコンサルタントにはスキル(技)がなければ生きていけないのは当然だが、加えて熱いハート(心意気)がなければ生きていく資格がない。