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> イノベーションライブ272:一條和生

日本企業 グローバリゼーションでの新展開


概要:
従来、日本企業が強いと言われたやり方では、新たなグローバリゼーションの時代に成長の機会を獲得することは難しい。
世界の最貧困層でさえ、グローバル企業にとっては慈悲の対象ではなくビジネスチャンスである。この意味では、最近の韓国企業の躍進はグローバルな競争を意識したことが背景にあると言えるだろう。こうした状況下では、日本企業の強みである垂直統合モデルを実践する企業であるシャープやトヨタでさえ、その良さを活かしながら水平分業モデルを採り入れようとしている。
日本企業は従来のやり方ではグローバルな成長の機会を獲得できない。2030年のGDP予測によれば、中国とインドは飛躍的な成長を遂げ、日本やEUはその後塵を拝す。中国企業は既に欧米流のブランドコンセプトを身につけているが、日本は激化する中国企業との競争に対する準備ができているだろうか。
世界には1日2ドル以下で生活するBOP(The Bottom of the Pyramid)と言われる貧困層が40億人以上存在する。P&Gはそこを慈悲の対象と見るのではなく、市場であると考えた。シャンプーをボトルではなく、単価の安い小分けにして売ったのである。インドのタタ財閥は2,000ドルの車を発売すると発表した。BOP市場で勝つためには、先進国での成功と違った発想が必要である。
ローカルに学び、グローバルに行動することを実践しているのが韓国企業である。米国における自動車販売台数の伸び率1位はヒュンダイであり、品質は日本車並みになってきたとの調査がある。ビジネスウィーク誌によるトップ100ブランドに、サムソン、ヒュンダイ、LGといった企業が入ってきている。LCDパネル、プラズマパネル、DRAMでは韓国企業のシェアがトップである。
21世紀は世界が平坦になる第3のグローバリゼーションの時代であるが、日本の企業は、創造性が重要となる時代に勝利する準備が出来ているであろうか。優れた企業の中には、創造性を増すためのシャドーワークの重要性を理解している企業も多い。シャープは小型液晶パネルを台湾企業から調達し、トヨタはタイに海外向けピックアップトラックの製造拠点を、また欧州で普及しているディーゼル車製造のためプジョーシトロエンとの合弁をチェコに設ける等、日本企業の強みであった垂直統合モデルの良さを活かしながら水平分業モデルに挑戦し、成長市場の機会を得ようとしている。
3つの重要な力は、「競争優位となる力」「問題解決能力」「進化能力」であり、これらを伸ばすことが創造力の源泉となり、それを伸ばすマネジメントが必要となる。
 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 日本企業 グローバリゼーションでの新展開
00: 00: 41 本日のテーマ
00: 03: 14 視聴者への問いかけ
00: 04: 33 GDP
00: 09: 40 Top 10 Brands in China
00: 11: 34 BOP
00: 12: 05 Early Best Practices
00: 14: 52 $2,000 Car by Tata
00: 18: 21 Rapid Growth of Korean ・・・
00: 21: 12 Business WeekのThe Top100 Brands
00: 23: 31 Winners in the Electronics Industry
00: 28: 15 The World is Flat
00: 40: 30 Vertical Integration at Sharp
00: 46: 53 Vertical and Horizontal ・・・
00: 48: 53 Thailand as Detroit in Asia
00: 51: 11 Another Initiative for ・・・
講師紹介: 一條 和生(いちじょうかずお)
一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授
日本における知識創造理論の権威の一人。1996年には、ダイヤモンド・ハーバードビジネスが行ったアンケート調査で、研修トレーニングに企業からよく求められる20人の大学教師の一人に選ばれている。一橋大学社会学研究科博士課程卒業。ミシガン大学経営大学院にて博士号(経営学)。専門は組織論。

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  アシスタント:西野七海

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