中国の発展の影響で、インドが注目を集めている。アメリカはインドとのつながりを強めているが、日本はインドとのビジネスが総じて苦手。IT技術は高く評価しているものの、言語の壁が厚く、アウトソーシング先としてインドより中国を選ぶ傾向が強いからだ。番組では、躍進するインドの経済とビジネスを改めて紹介する。
インフォシス創業者のナラヤナ・ムルティ氏をはじめ、インド型の資本主義はすぐれた経営者を輩出してきた。フォーチュン500企業で活躍するインド人経営者も数多い。「そこが中国との大きな違い」だと、大前氏は言う。GDPでは中国に差をつけられているものの、これから急速に少子高齢化が進む中国に比べ、インドは10年以内に若者人口で中国を抜き、2030年には総人口で世界一になる。市場としても生産拠点としても大きなポテンシャルがあるのだ。インフラの整備が遅れているなど欠点もあるが、製造業が中心の中国に対して、インドはソフトウエアや医薬品の研究開発など、知識集約型産業への投資が目立つ。
なかでも、IT産業に次ぐ産業として注目されているのが製薬・医療分野だ。研究開発力の高さやコスト面の優位さで急成長しており、治療や検査のために渡印する「メディカル・ツーリズム」も新たな産業として期待されている。90年代以降、自動車産業も成長しており、スズキとインド政府の合弁メーカーが大きなシェアを持つ。さらにサムスンなどの韓国企業も、後発ながら思い切った投資で認知度を急速に高め、家電市場で高いシェアを確保しているという。
携帯を分単位で貸し出すなど、貧困層市場でも工夫次第で充分に利益を上げることができる新しい資本主義(BOP: Bottom Of the Pyramid)を生み出した。インドにおけるBOPの発展は他の国々の先例となると、大前氏は説くのである。
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