講師:楠木建 日本初の警備保障会社に端を発する「セコム」。セキュリティ事業を中核としながら、昨今はメディカル事業や保険事業、地理情報サービス事業などでも独創的なビジネスモデルを展開している。 「あらゆる不安のない社会の実現」に向け、「社会システム産業」の構築を経営ビジョンに掲げる同社が目指す究極の事業体系とは。既成概念を打破するサービスを次々と生み出し事業変革を続ける「セコム」のビジネス展望について、木村昌平会長にディスクローズしてもらう。
最近のヒット商品「ココセコム」など防犯システムの代名詞として認知されている「セコム」は、1962年に先代の飯田亮氏が立ち上げた日本警備保障株式会社から始まる。警備保障サービスで順風満帆な成長を遂げていた全盛期に突然、同社は労働集約型企業から撤退するため、オンライン・セキュリティシステムへの転換を進めた。銀行の本支店間がやっとオンラインで結ばれたばかりの当時、お客様との間を専用線でつなぐビジネスは前代未聞のことだった。このときの撤退・転向の意志決定がなければ、今日のセコムはなかった。 以来同社は、常識を打ち破りながら新たなビジネスモデルを創出し続けている。たとえば、がん保険「メディコム」は、治療費をすべて負担する日本初の、がんを治すための保険。保険が利かないとの理由で最善の治療をあきらめざるを得ない矛盾を解消すべく生まれた商品だ。また遠隔画像診断支援サービス「ホスピネット」は、病院へ足を運ぶことさえ困難な病人、困難な地域に住む人も均質な医療が受けられるようにとの発想から生じた。 1989年の「社会システム産業元年」宣言は、こうした健康で安全な社会生活を営むうえで必要なサービスすべてを提供するべく打ち出された経営ビジョンである。 「常に変化する組織」がセコムの強さのキーポイントだが、そこには「変化しない」確固たる経営哲学があればこその成長だと木村会長は断言する。 一つは、理念経営を透徹してきたこと。社会にとって正しいことか、しかもそれをセコムがやるべきかを行動原理にせよと、経営者自らが機会あるごとに社員に説いてきた。もう一つは、捨てる勇気と変化=創造的破壊。さらに、存在そのものに意義のある企業運営。 「安心を契約する」という新たなビジネスモデルのもと同社は、製造業でも、サービス業でも、情報産業でもない、21世紀型の新しい産業の構築を指向している。そのための人材育成にも、全国4カ所のHD研究センターなどで積極的に実施している。
スライド 時間 タイトル 00: 00: 00 セコム株式会社 00: 02: 17 会社概要1 00: 02: 37 会社概要2 00: 11: 56 セコムグループの事業分野 00: 24: 15 あらゆる「不安」のない社会へ。 00: 25: 40 業績推移 00: 26: 28 発展の経緯 00: 34: 49 常に変化する組織 00: 48: 54 セコムの哲学:事業の憲法 00: 53: 12 運営の憲法 00: 54: 28 経営理念