企業再生ファンドの力を借りて経営再建を行っているお菓子メーカー、東ハトの社長である辺見氏にお話を伺い、企業再生の現場でどのようなことが行われているのかや、再生ファンドの果たす役割などについて考える。 東ハトは現在、ヒット商品にも恵まれ順調に再生が進んでいる。しかしそれは、どんな企業でも再生は可能だということを簡単に示しているのではない。再生可能かどうかの見極めや、実際の再生プロセスの遂行などには、いずれもプロフェッショナルな技能が要求される。
東ハトは1952年創業の中堅お菓子メーカーで、1970年代に売り出されたキャラメルコーン、オールレーズンなどの商品で知られている。しかし80年代以降に事業多角化で失敗し、経営破綻した。2003年に民事再生法の適用を申請し、現在はユニゾンキャピタルの出資を受けて再生過程にある。 一方の辺見氏は、慶応大→三井物産→ハーバード大MBA→ボストンコンサルティング→アディダス・ジャパンと経て現職にあり、企業経営のプロフェッショナルとして大変経験豊かだ。また現職には、東ハトの筆頭株主であるユニゾンキャピタルからの要請を受けて就任する形となっている。 新生銀行などを再生させたリップルウッドで一躍有名となった企業再生ビジネスであるが、過去の事業の失敗で経営が立ち行かなくなった企業のうち再生可能なものを再生させるというビジネスのことを指す。再生可能なもの、という点が実は重要であり、ファンドの仕事としてはそうした企業を探してきて本当に再生可能かどうかを見立てることや、そうした企業の買収(入札)を実際に行うかの判断も求められる。これは、出資者からかなり高い利率で資金を運用することをファンドが求められているからであり、その利率を確保できる値段で再建企業を買って、再生後に売ること(エグジット)ができるかを見立てることができなければならない。ユニゾンキャピタルが東ハトに出資したのは、まさにこの見立てによって再生可能性、つまり十分なリターンを確保してエグジットができると判断されたからである。辺見氏はこの一連のプロセスの内、ファンドが出資した企業の業績を実際に回復させるターンアラウンドの役割を担っている。 東ハト倒産の理由は、過度な多角化、ワンマン経営による組織能力の弱体化、"資金繰り主体経営"の悪循環によるものである。現在はこうした点にメスを入れ、既存事業を最適化している最中にある。その柱はブランドの活性化であり、ハバネロ商品のヒットなどにより順調に進んでいる。その中にはサッカーの中田選手を執行役員として招聘したことの効果も十分に含まれる。辺見氏の理解では既存事業の再建はほぼ8割方完了しており、東ハトの未来を模索する段階に進んできているという。
スライド 時間 タイトル 00: 00: 00 東ハトの再生 00: 04: 17 辺見芳弘 プロフィール 00: 28: 42 東ハトの歴史(1) 00: 31: 00 真因は何? 00: 32: 05 ”資金繰り経営”の悪循環 00: 36: 24 再生のゴール 00: 40: 36 暴君ハバネロが多くの賞を受賞 00: 48: 29 本当に伝わるコミュニケーションとは? 00: 56: 15 Quick hitは業績・モラルに大きなプラス