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BPUプロフェッショナル系 組織人事 > 組織人事ライブ323:高橋俊介

21世紀型組織への変革
ゲスト:太田 肇氏(同志社大学 政策学部 教授)


概要:
問いかけ:あなたが「会社に囲い込まれている」と思う瞬間は?

 日本企業の多くは、工業化による発展段階で人材の囲い込み組織体制で成功してきた。しかしグローバル化の急進や個人のライフスタイル意識の変化により、囲い込み型組織制度は崩壊の危機にある。
 今回は、欧米・中国の企業組織の人事制度に詳しい太田氏をゲストに迎え、諸外国の企業組織の実態を聞く。また、太田氏の提唱する「適応主義」のシステムの概要を解説してもらい、インフラ型組織へのシフトの必要性を解説してもらう。
 終身雇用制、年功序列制、企業別組合、社宅などを含む福利厚生制度などにより、日本では社員だけでなく家族も囲い込む諸制度がある。また、何らかの制約で副業を禁止している民間企業は70%を超え、職務に専念する義務を定めており、情意などによる、あいまい評価で社員を内面的にも拘束している。
 こうした囲い込み組織は、これまでの工業社会では企業にも個人にも有効に作用していた。しかし多様化社会になり、組織にぶらさがるだけの功利的組織人が増え、不利な情報の隠蔽、忠誠心を示す演技、無能の装い、知識や情報の出し惜しみ、達成確実な目標設定といった、負の材料が多く出るようになってきた。これらは成果主義が生んだ弊害ではなくて、社内の基準が客観的に定まっていないから、内向き思考にならざるをえない側面もある。安定性の価値観が希薄になり、若年層を中心に囲い込み組織を回避するようになっているので、明確な客観評価を定め、真の意味の成果主義を導入しないと、優秀な人材の確保は困難である。
 欧米の伝統的な大企業組織は、トップダウンの意思決定が徹底しており、職務主義で、職務、職種に応じた給与体系を採用している。中国の企業組織は職務の概念はあいまいであるが、罰金制度が徹底している。雇用についても市場原理、競争原理が徹底されており、3カ月程度の試用期間を経て採用している。欧米も中国も実力対応待遇をしているので、日本のような、給与・処遇面での女性差別は薄い。
 囲い込み制度を廃止して日本企業は、どの方向を目指せばよいのか。個人が自ら主体となって、市場や顧客の要求に適応し、適応の度合いによって有形無形の報酬を受ける「適応主義」(太田氏命名)の導入が進みつつある。ここでの人事制度は、中途採用、紹介予定派遣、トライアル雇用などにより雇用の多様化を進め、社内では、ドラフト・FA制度、役職立候補者制度などの導入により、人材流動化への対応と組織活性化が期待できる。
 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 21世紀型組織への変革
00: 01: 55 21世紀型組織への変革
00: 02: 23 今日の流れ
00: 02: 42 問いかけ
00: 05: 39 社員を囲い込む諸制度
00: 08: 54 兼業を禁止している企業
00: 10: 54 二重就職者の推移
00: 19: 09 功利的組織人の行動(例)
00: 28: 03 欧米の企業組織
00: 29: 31 中国の企業組織
00: 43: 31 適応主義のシステム
00: 44: 24 適応主義とは?
00: 50: 18 囲い込み型組織とインフラ型組織
00: 55: 41 今日のまとめ
講師紹介: 高橋 俊介(たかはし しゅんすけ)
慶應義塾大学SFC研究所 上席所員
組織・人事に関する日本の権威の一人。プリンストン大学大学院工学部修士課程修了。マッキンゼー・アンド・カンパニー、ザ・ワイアット・カンパニーに勤務後、独立。
人事を軸としたマネジメント改革の専門家として幅広い分野で活躍中。
主な著書に『自由と自己責任のマネジメント』、『自立・変革・創造のマネジメント』、『キャリアショック』、『組織改革』、『人材マネジメント論』など。

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  アシスタント:日下 千帆

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