テクスケムは1973年創業で、元々は蚊取り線香を中心とする殺虫剤の製造販売を行う会社であった。それが現在では、産業用化学薬品、各種プラスチック製品、水産加工品、包装資材からレストランチェーンまでを経営する企業グループに発展している。2005年の連結売上高は14億5000万リンギット(約409億円)で、これはマレーシアGDPの約0.3%にものぼる。
小西氏は子供の頃から海外への憧れが強く、持ち前の英語力を活かして青年の船に乗船した。海外に行くというだけでも大変な時代であった。そして訪れたマレーシアは、国が若くて情熱に燃えており、非常に印象に残ったという。その後、マレーシアへの想いが高じて、現地(シンガポール)で殺虫剤の仕事をするが、その会社が2ヶ月で倒産する。それがきっかけとなり、セールスマンとしてマレーシア国内を走り回って馬車馬のように仕事をする日々を送ることになる。しかし、そうした中で華僑の人々との信頼関係や、華僑なりの仕事のやりかたを得たことで、小西氏は自らの会社を興すことができたという。
小西氏が語る成功のポイントは大きく3つある。まずひとつは会社の強み。会社の強みの基本は営業力である。しかし生き残り、成長するには他社との差別性が必要となり、そこで最も有効な差別軸は品質である。その会社の強みを徹底して意識することが今日のテクスケムを作っている。次に人付き合い。小西氏自身、そしてテクスケムの信条は、I trust you, before you trust meの精神だという。信義の厚さこそ人付き合いの基本である。3つ目は(一人ではなく)組織で仕事をするということ。すなわち、人を育てて導き、組織としての強さを発揮できるようにすることである。小西氏自身、人を育てることが喜びであるという。そして今まさに、事業の継承のために次代の経営者を育成している最中であり、継承のマネジメントを重要な経営課題だと位置付けていると語る。
その小西氏は起業を目指す人へのアドバイスとして「5年間、実務を徹底的にやれ」「土俵を選べ」の2点を挙げている。
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