企業の業績は、戦略とそれを実践する組織の融合によって成り立ち、組織は構造とマネジメントが適正にマッチしてこそ、成果が得られる。組織構造は取り扱う業務に応じて大きくは、他部門との情報交換を必要としない単純組織と、組織内相互で頻繁な情報交換の必要な複雑系組織とに分けられる。組織設計の理想型は、組織の複雑性(相互依存性)を最小化し、プロセスをルーチン(一定手順)化することである。こうすることで知識の蓄積もできる。
製品開発の組織設計では、縦割りの専門機能の実施(機能)部門と、横断的に製品として統合(プロジェクト)部門とが、バランスよく配置されているかを考える必要がある。具体的な組織構造としては、マトリスク型を含む的な機能重視組織、プロジェクト重視組織に分けられる。プロジェクト重視組織の場合は、キーメンバーをプロジェクトに配置し、機能部門長より強い権限を持つ重量級プロジェクトマネージャーを据え、コロケーション(同じ場所)にいて、プロジェクト単位での自立的なコスト・収益管理を実施する。
プロジェクト重視組織と機能重視組織を比較すると、プロジェクト重視組織はアウトプット重視で、機能を横断した統合・調整ができ、スピード性と顧客ニーズへの対応に優れているが、専門知識の開発・蓄積面では弱い。機能重視組織はインプット(技術)を重視し、技術革新への対応に優れるが、組織間での障壁が生じやすい。どちらの組織形態にも長所と短所があるので、開発する製品や顧客ニーズがモジュール(単純)かインテグラ(複雑)かによって、組織デザインを柔軟に構成すべきである。たとえばシャープの場合は、基本的には機能重視組織であるが、常に10以上の緊急プロジェクトを並行して立ち上げている。トヨタの場合は、マトリスク組織でありながら開発製品ごとに重量級プロジェクトマネージャーを配置している。両者の具体的な組織運営は番組をご覧いただきたい。
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