株式会社三技協は全国の携帯電話基地局設営など情報通信に関わる技術者集団の会社。講師が「経営の仕方そのものが面白い」と評価する三技協の経営姿勢は「パフォーマンス・ブレークスルー(PBT)」活動と「サイバーマニュアル(CM)」の活用という2本の柱を特徴としている。
「PBT」活動は仕事の中のすべての事象を徹底的に分解し、いわば“作業状況を素っ裸にさせる話し合い”を基にして業務分析を行うことをいう。
「PBT」ミーティングでは、誰が何のために何をしているのかといった“普段の作業情報”をどんどん明らかにし、当事者相互の現状把握を通じて仕事全体の最適化を目指す。
情報開示の徹底ぶりに初めは誰もが抵抗感を抱くが、やがて自然に「技術のありよう」について考えるようになる。考えることは学ぶことに通じ、変化をもたらすわけだ。
基本となるのは「とにかく変われ」という意識。その上で「ありたい姿」を語り合うと、継いで「あるべき姿」が浮かんでくる。さらには「あり得る姿」について語り合うようになる。
要するに「個人知が集団知になる」のだ。「業務の分解・現状把握の蓄積・活用」という「PBT活動」によって、通常では容易ではない「集団知の獲得」が日常的に行われるのである。
その結果、個人個人の市場価値が明確になり新しい目標が生まれるのである。また「サイバーマニュアル(CM)」は、業務をすべて分解した全容をツリー構造状にヴィジュアル化する作業。
ツリー構造の表示ごとに言葉か画像による説明が付く。
つまり目に見えないエンジニアリングの世界を「見える状態」に変えるわけで、当初はノウハウの共用と活用を目的とした「CM」だったが、現在では作成過程の思考そのものが重要な体験として積み重ねられるようになっている。
思考結果はオープンにされ、したがって「CM」は常に改変されており、全社で生きたツールとして活用されている。