メールマガジンの最大手「まぐまぐ」を知らない人はいないだろう。「まぐまぐ」と提携して、メールマガジン広告の代理店からスタートした「まぐクリック」は現在、モバイル広告を含むインターネット広告分野では国内最大級の代理店に成長している。 今回は、同社の社長である西山氏に、創業までの経歴と、起業にあたっての大切な心がまえを聞く。多種の職業遍歴を経た西山氏ならではの起業哲学は、なるほどと唸る部分が多い。
1964年生まれの西山氏は、学生時代の19歳にはじめたイベント事業を振り出しに、これまで多くの商売、事業経営を経験してきたが、いずれも当時のイノベーションの先端を走っていた。西山氏の本格的な起業は31歳で、格安国際電話のプリペイドカード販売、国際用携帯電話のレンタルからスタート。その後、グローバルオンラインメディアの熊谷正寿社長に「幸せに生きる目的は会社でなく、自分の人生ではないか」と誘われ、それまで自分で築いた会社を売却し、35歳でインターネットメディアビジネスの世界に進出した。 あなたのアントレプレナー度はどうだろう。西山流の判定は次のとおりだ。目立ちたがりである。物欲が強い。車はトヨタよりホンダが好き。日本史では明治維新が一番好き。一番でないと気がすまない。楽しいことを考えだすと眠れなくなる。小中学校では学級委員をよくやった。こっそり貯金をしている。ディズニー系の映画を見て泣く。 起業のテーマ探しは、人間は自分の思いが入っていないと動かない事実から、自分が何にもっとも関心があるかを選択肢にすると成功率が高い。テーマが決まったら、その事業が社会での存在意義があるか、自分にしかできないことなのかを考える。「商い」は「飽きない」に通じる。西山氏がネット事業に参画したのは、大手メディア会社による情報発信の寡占化を危惧し、情報を誰もが送受信できる世界の実現を目指すという、社会的存在価値を発見したからだった。 また、ビジネスをスタートするときには、その分野の仮想敵国の現状を徹底的に調査し、必要な資源が調達でき得るかを確認して、競合に必ず勝つ決意を持って参入することが、成功へのキーポイントとなる。資源の少ないベンチャーの場合は、集中深掘りの一点突破を目指そう。フルタイムで事業のことを考え、迅速な意志決定と行動によって速攻しよう。時流を味方にしよう。経営がスタートすると、キャッシュフローを頭の中で常にイメージしておくことが重要であると、西山氏は断言する。