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BPUプロフェッショナル系 大前研一アワー > 大前研一アワー155

【向研会】日本のイノベーション能力の現状と課題


概要:
日本発のイノベーションは現在、デジタル家電を中心としたハード分野と、ゲーム・アニメなどのソフト分野で世界を席巻している。その源泉はどこにあるのかを事例をあげて分析する。

さらに、このイノベーションの動きを強めるためには、官や大学の役割などを含む数多くの問題点もあることを指摘し、改善策も提案する。また、イノベーションにつながる構想力の鍛え方や、イノベーション起業を成功させるためのポイントを教示する。
 WEF(世界経済フォーラム)が発表した2003年の世界競争ランキングによると、総合1位はフィンランドで、日本は11位になっている。日本は企業活動がトップランクに位置するが、官の対応が低いランクにあり、全体の順位を下げている。現在、ハードではデジタル家電・OA機器・キーデバイス・自動車・産業機械など、ソフトではゲーム・マンガ・アニメの各産業が、世界でも日本が特に強いシェアを占めている。デジタル家電製造分野では、日本は世界市場の70%以上を占めており、基幹部品に強いメーカーが最終製品でも高いシェアを持っている。

 逆に基幹産業ともいわれる通信・運輸・金融・小売などのサービス産業や、電気・ガス、医療・福祉、教育、公共サービス業務は官の規制が強いため、日本は国際的に大きく立ち遅れている。また、電気・電子通信機器・自動車への研究開発費の投資額も高水準で推移しているが、リスクを取って事業化することを恐れる傾向が強く、研究開発の成果を利用していない事案も多い。知的財産も、国内の大学への依存度は弱く、海外の大学や研究機関に依存する企業が多い。大学発ベンチャーの成功も疑問符が残る。

 ソフトビジネスで日本のアニメ・ゲーム、マンガなどのポップカルチャー産業が世界的なイノベーションを起こしたのは、同分野で60年、70年代に著名なヒット作品が生まれ、それを見て育った世代が有能なクリエイターとして制作を担うようになったという背景がある。ただ、この分野も近年は頭打ちが続いている。これを回復するには、リスクを取る投資家の存在も必要であり、クリエイターの発掘、教育、異業種との交流、マネジメントや資金調達、流通、回収もできるプロデューサー機能を果たす人材の強化が求められる。ハードにおいても、イノベーションの活発な産業分野には、何らかのかたちで有能なプロデューサーが活躍している。イノベーション実現の秘策は、番組で確認いただきたい。
 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 日本のイノベーション能力の現状と課題
00: 00: 35 日本のイノベーション能力の現状と課題
00: 01: 30 日本の強い産業
00: 04: 39 日本の製造業
00: 06: 52 世界生産量に占める日本企業のシェア
00: 07: 30 薄型テレビの世界シェア
00: 08: 04 事例:フラットパネルディスプレイ
00: 10: 20 利用されない研究開発成果とその理由
00: 12: 54 日本の製造業の問題点
00: 16: 10 主要サービス業のイノベーションの状況
00: 21: 05 公共サービス業等のイノベーションの状況
00: 26: 52 日本のソフトビジネス
00: 27: 14 新しい産業イノベーションが起きている産業
00: 28: 24 香港・台北の若者が好きなポップカルチャー
00: 29: 07 新しい産業イノベーションが起きている産業
00: 31: 16 日本のソフトビジネス
00: 32: 16 日本のソフトビジネスの課題1
00: 34: 55 日本のソフトビジネスの課題2
00: 36: 51 日本のソフトビジネスの課題3
00: 39: 16 イノベーションが活発な日本の業界の特徴
00: 42: 12 日本のソフトビジネスの課題4
00: 43: 12 プロデューサーの役割
00: 44: 46 イノベーションにつながる構想力の鍛え方
00: 46: 20 イノベーションの実現の為の方策
講師紹介: 大前 研一(おおまえ けんいち)
経営コンサルタント
マサチューセッツ工科大学大学院博士課程修了後、日立製作所、マッキンゼージャパン会長を経て、現職。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)大学院政策学部教授、オーストラリアのボンド大学の客員教授でもある。
著書多数。

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