既存事業で成功している企業ほど、新たな破壊的技術に対応できず、失敗してしまう「イノベーターズ・ジレンマ」に陥りやすい。では、どうすれば良いのか。 破壊的技術の開発を、「既存組織とは別に行う」「小さく産んで大きく育てる」「事業家でなく投資家として考える」「準備しながら様子を見る」、といった方法で進めていくことが鍵になる。今回はこのイノベーターズ・ジレンマへの打ち手を、具体例を交えながら考察していく。
既存事業で成功している企業ほど、新たな破壊的技術に対応できず、失敗してしまう「イノベーターズ・ジレンマ」に陥りやすい。では、このジレンマにどう対応していけば良いのだろうか。今回はこのジレンマへの打ち手を、具体例を交えながら考察していく。 ジレンマに打ち勝った事例を見ていくことで、打ち手への示唆が得られる。例えばPC開発を考えた場合、IBMは主力であるメインフレーム開発とは別組織とし、自治権も与えることで事業化に成功した。一方、ミニコンピュータで強かったDECは、同組織内でPCの開発を行って失敗した。こうした様々な成功例や失敗例から、ハーバード大学のクリステンセン教授は、「別組織を作って運営する」「小規模な市場で我慢する」「新たな市場を探し出す」、この3つをイノベーターズ・ジレンマへの打ち手と定義した。 既存技術に投資した方が、経済合理性は高い。しかし、意図的にそれを崩し、破壊的技術を取り込もうとする「経済合理性とは異なる判断基準を用いる」という打ち手も考えられる。3Mやデュポンは、新商品構成比を30%という高いレベルに据えることで、破壊的技術への備えを行っている。また、事業を投資対象と考え、幾つかは失敗しても、全体として収益が出ればOKと考える「投資家として振る舞う」という打ち手もあり得る。米シスコは、主力事業であるルータ周辺の技術を買い占めている。これは、様々な破壊的技術の芽を社内に取り込むことが狙いである。 最後に、準備しながらも市場が立ち上がるのを待つ、「様子見」が挙げられる。デジカメ市場が立ち上がるまで様子見し、一気に市場で躍進したキャノンが良い例である。この3点が、BCG内田代表流の打ち手の定義である。 これらを纏めると、ジレンマへの打ち手としては「既存組織とは別に行う」「小さく産んで大きく育てる」「投資家として考える」「準備しつつ様子を見る」という点に集約される。
スライド 時間 タイトル 00: 00: 00 パラダイムシフト・マネジメント 00: 01: 22 パラダイムシフト・マネジメント 00: 01: 38 第4回 破壊的イノベーションへの打ち手 00: 02: 03 イノベーターズ・ジレンマからの学び(1) 00: 04: 37 イノベーターズ・ジレンマからの学び(2) 00: 11: 55 イノベーターズ・ジレンマに打ち勝った事例 00: 31: 10 イノベーターズ・ジレンマへの打ち手1 00: 35: 11 イノベーターズ・ジレンマへの打ち手2 00: 45: 09 デジタルカメラは破壊的技術だった 00: 47: 31 デジタルカメラのメーカー別主要機種発売時期 00: 52: 18 ケーススタディ IP電話 00: 52: 47 既存の電話の仕組み 00: 53: 08 IP電話は破壊的技術か? 00: 53: 41 IP電話の仕組み 00: 54: 59 IP電話の料金 00: 55: 52 IP電話の特徴 00: 56: 42 IP電話への打ち手 00: 57: 24 破壊的イノベーションへの打ち手