業種が多様化し一種のコングロマリット化してソニーでは、「シックスシグマ」を共通言語にした「コミュニケーション・プラットホーム」と位置づけている。同社の管理体制の構成は前回この講義で述べた原則に沿っているが、社外ブレーンとしてMBB(マスター・ブラックベルト)を配し、BB(ブラックベルト)のトレーニングを委託しているところに特徴がある。またソニーでは、シックスシグマを表現するキャラクターやノベルティグッズ、ポスターなども作成し、組織全体での活動浸透に努めている。
シックスシグマを成功させるには、事前に緻密な成果主体の活動ロードマップを設計しておく必要がある。ロードマップの設計は、ビジョンの構築・共有・浸透・行動実現のステップごとに4~6カ月をかけて作成すると、全体像がよく掌握できて実現性が高い。もちろんプロジェクトによっては実現に至らないものも出てくる。このために投資対効果も事前に計算しておく必要があり、活動進行中は、節目ごとのチェックも怠ってはならない。
設計が完了すると、それに基づいたチャンピオンのトレーニングへと進む。ここでは組織にとって優先順位の高い課題を選定、プロジェクト全体のマネジメントに関する考え方や方策論に力点を置いたトレーニングを実施して、課題をBBに委託するまでのプロセスを円滑にする。必要なら課題設定のためのコーチングも、ここで実施する。
BBのトレーニングでは、彼らの持つ能力を開発するため、実際のプロジェクトの知見・経験を豊富に有するプロフェショナルにトレーニング・コーチングを受けさせることが最良、かつ唯一の方法となる。また、認定試験を設定するのも効果的である。
チームメンバーに対する意識づけでは、まずは意識改革を喚起すること。ビジネス・シミュレーションを利用して、ロールプレイイングなどのゲーム感覚により、1日などの短期間でシックスシグマの精神や手法や方法論を肌で体験させると、メンバーの理解を得やすい。その例も講座で紹介する。
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