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BPUプロフェッショナル系 イノベーション > イノベーションライブ202:一條和生

新しい競争の条件:感性と業界を動かす力
自動車業界の新しい動き、そしてiPODに見る競争優位のフロンティア


概要:
問いかけ:iPODって知っていますか?
使っている人、知っている人は、iPODをどのように評価していますか


 企業の競争優位の条件として感性と業界を動かす力が重要となっている。i podの成功と自動車業界の動きからその兆候を見る。

 i podの成功はハードの斬新性や音楽配信ビジネス構築のみにあるのではなく、トップがレコードやミュージシャンといった関係者に働きかける力にあった。車の世界では価格や機能と言った評価軸からデザインという感性軸が優位となっている。イノベーションを起こす方法も変わってくる可能性がある。
 企業が競争優位を獲得するのに、従来のような高品質で低価格といった要素だけではなく、新しい要素が加わってきている。それは感性と業界を動かす力である。

 i podは2001年暮れに登場したが、僅か2年余りで米タワーレコードが破産法を申請するというレコード業界ビジネスに大きな影響を与えた。 i podの成功はミュージックプレーヤーというハードの斬新性だけではなく、i tunes music storeという音楽をネットで配信するビジネスの仕組みを作り、その仕組みをアップルの社長自らレコード業界のトップと大物ミュージシャンに働きかけ、普及させるようコミットを勝ち取ったことにある。これが業界を動かすネットワーク構築力である。米国企業の強みとビジネスモデル構築能力とその定着能力であり、i podのケースは正にこれが発揮されたものと言えよう。
 一方、日本企業の強みはSONYやSHARPのようにハードとしての価値提供に優れたインテグラル能力である。デジタル化の進行はPCやIT業界でのスタンダードを勝ち取った米国企業がAVの世界に入ってくることを意味し、日本企業がその得意とする能力のみで本当に勝者となれるかが問われる。産業の融合は異なる得意技を持つ企業の戦いをもたらす。

 フォルクスワーゲンは新型ゴルフの投入にも拘わらず2003年度決算は大幅減収であった。同社の凋落は、自動車での競争優位の軸が価格や機能から、デザインという感性の軸へ移ってきていることの象徴である。自動車業界はBMWやメルセデスといった高級車メーカーが中小型車市場に参入、デザイナーカーブームといった現象が起きている。BMWではバングル氏がデザインしたBMW7シリーズは賛否両論あったが、市場が感性軸の重視をしていることを裏付けるものであろう。企業を認識させる感性がこれからは重要となる。

 イノベーションを引き起こすのにも、従来とは違った取組みが求められるのではないか。
 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 新しい競争の条件
00: 00: 38 新しい競争の条件
00: 05: 52 視聴者への問いかけ
00: 12: 38 米タワーレコード破産法申請
00: 22: 06 デジタル化がもたらす好機と脅威
00: 35: 40 VW純利益、前期57%減
00: 42: 54 BMW7シリーズに賛否両論
00: 44: 23 クリストファー・バングル
講師紹介: 一條 和生(いちじょう かずお)
一橋ビジネススクール 教授
日本における知識創造理論の権威の一人。1996年には、ダイヤモンド・ハーバードビジネスが行ったアンケート調査で、研修トレーニングに企業からよく求められる20人の大学教師の一人に選ばれている。一橋大学社会学研究科博士課程卒業。ミシガン大学経営大学院にて博士号(経営学)。
専門は組織論。

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  アシスタント:西野 七海

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