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> ビジネス基礎講座人材マネジメント論06

雇用とキャリアのマネジメント


概要:
 雇用形態の多様化と自律的キャリア形成の風土は、終身雇用の崩壊や人件費の削減といった受身の理由からだけではなく、積極的に企業競争力の強化、戦略性の高い人材マネジメント実現のために避けて通れないものとなっています。
 人材マネジメント論の最終回の今回は、雇用とキャリアいついての過去と現在のモデルについて次の5つに整理し、それぞれの特徴と問題点について学習します。
 <雇用とキャリアの過去のモデル>
  1. 新卒重視終身雇用モデル
  2. ハイヤーアンドファイヤーモデル
  3. オープンポジションドリブンモデル
 <雇用とキャリアの新しいモデル>
  4. エンプロイアビリティーモデル
  5. キャリアコンピタンシーモデル
 次に、最近のキャリアマネジメントの課題として、現在のキャリアマネジメントが抱える6つの問題点を紹介し、今後のトレンドである「雇用形態の多様化」、「外部人材の活用」、「キャリア自律の推進」の3つの観点から、これからのキャリアマネジメントを学びます。
 これまでの雇用・キャリア形成のモデルは、企業管理によるキャリア形成と終身雇用を保障する「新卒重視終身雇用モデル」、必要な人数を効率よく採用し不必要になれば解雇する「ハイヤーアンドファイアーモデル」、中途採用・スペック採用重視の「オープンポジションドリブンモデル」などが中心であった。最近では、企業は社員雇用を保障しないが、エンプロイアビリティー(被雇用力)向上に責任を持つ「エンプロイアビリティーモデル」が出てきたが、限られたビジネスモデルにしか通用しない側面がある。そこで最も提唱したいのが、企業が、社員自身のキャリアや人生を切り開く力を強化するようなマネジメントをして人材輩出企業を目指す「キャリアコンピタンシーモデル」である。

 正社員のキャリアマネジメントについては最近、次のような問題点が出ている。
1.自律意識の高い若手の流出。
2.高齢化したピラミッド構造の底辺でチャレンジ機会が与えられない若手のモラルダウン。
3.あきらめ層が30代、40代の正社員でも増加。
4.自分のキャリアに関して受け身的、従順で終身雇用を望む負債人材の将来不安。
5.組織のフラット化による出世志向中年層の不満増大。
6.仕事ではハイパフォーマーでも個人的な人生の幸せをつかめないリスク。

 こうした問題点を回避するため、雇用契約期間の規制緩和により、コア業務での契約社員の活用、パートタイマーの戦力化など、非正社員の活用が進展している。しかし、社会保険や税制、同一労働同一賃金原則強化で、従来のような人件費節減の効果は薄れているため、非正社員の戦略的活用が重要になる。また、アウトソーシング、コンサルタント、契約社員、派遣社員など、外部人材の効果的な活用も視野に入れるべきである。

 正社員のキャリア自律を推進するためには、健全なるプレッシャー、社内人事の流動化、ダブルキャリア・マルチスキルの推進、ライフ・キャリア自律支援ための研修、アドバイザーの提供などの人事政策の構築が急務になっている。
 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 人材マネジメント論
00: 00: 42 人材マネジメント論
00: 02: 11 雇用とキャリアのマネジメント
00: 03: 31 雇用とキャリアの過去のモデル
00: 09: 01 雇用とキャリアの新しいモデル
00: 15: 16 事例1:サウスウエスト航空
00: 21: 51 最近のキャリアマネジメントの課題(1)
00: 31: 01 最近のキャリアマネジメントの課題(2)
00: 39: 44 今後のトレンド-雇用形態の多様化
00: 44: 22 今後のトレンド-外部人材の活用
00: 50: 30 今後のトレンド-キャリア自律の推進
00: 52: 46 事例2:リクルート
00: 57: 47 第6回の課題
00: 58: 30 第6回のまとめ
講師紹介: 高橋 俊介(たかはししゅんすけ)
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授
組織・人事に関する日本の権威の一人。プリンストン大学大学院工学部修士課程修了。マッキンゼー・アンド・カンパニー、ザ・ワイアット・カンパニーに勤務後、独立。
人事を軸としたマネジメント改革の専門家として幅広い分野で活躍中。主な著書に「自由と自己責任のマネジメント」「自立・変革・創造のマネジメント」「キャリアショック」「組織改革」「人材マネジメント論」がある。

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  アシスタント:日下千帆

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