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【向研会】北欧経済の競争力
--北欧の競争力の源泉と日本再生への示唆--


概要:
世界競争力ランキングなどで常に高評価を受ける北欧諸国について、IT、福祉、環境、教育他、様々な視点から考察を行い、これからの日本経済及び企業経営のあり方について議論していきます。

(2003年5月向研会


北欧4カ国の現状から日本再生へのヒントを見出す。90年代前半に金融危機を経験した北欧諸国だが、その不況を短期間で脱し、国際競争力ランキングで上位に食い込むほどの成長を見せている。ニッチ市場でシェアを伸ばすことで国際競争力を確保したこと、高度福祉国家にもかかわらず財政状態が良好なこと、将来の経済を牽引する産業や人材の育成に力を注いでいることなど、日本が北欧に学ぶべき点を整理する。
スウェーデン、フィンランド、デンマーク、ノルウェーの北欧4カ国の現状から日本再生へのヒントを見出す。

北欧諸国は、90年代前半に金融危機を経験したが、その不況を3~4年という短期間で脱している。その後は、国際競争力ランキングで上位に食い込むなど、たくましく成長を続けている。伝統的な産業としては、木材、パルプ、酪農、畜産などがあるが、近年ではIT産業が盛んになっている。また、教育水準が高いため、世界的企業が研究開発拠点を置いているのも特徴のひとつ。そのため、各地に有名大学を核とした大規模なサイエンスパーク、リサーチパークが作られている。

国内市場が小さいため、GDPに占める輸出の割合は40%と非常に高い。主要な輸出品は国ごとに特徴があり、スウェーデンは機械、エレクトロニクスに強く、主要企業は「エリクソン」「サーブ」、フィンランドはエレクトロニクス、木材が中心で、「ノキア」などの世界企業がある。またデンマークは食品、医薬関連に強く、ビールの「カールスバーグ」「レゴ」といった主要企業があり、ノルウェーは天然資源が中心で、海底油田関連設備の「エーカークベルネル」などの企業がある。また、高齢化社会、高度社会福祉社会を反映して、福祉や介護サービス機器、風力発電などの新エネルギー、そしてデザインやインテリアの分野でも特色ある産業が育っている。人材育成にも熱心で、創造性を伸ばす教育を基本に、生涯教育、環境教育、起業家教育などが広く行われている。

ニッチ市場でシェアを伸ばすことで国際競争力を確保したこと、高度福祉国家にもかかわらず財政状態が良好なことなど北欧に学ぶべき点は多い。将来に希望が持てない日本と違って将来の経済を牽引する産業や人材を積極的に育てている点も参考となるだろう。
 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 北欧経済の競争力
00: 00: 45 北欧経済の競争力
00: 02: 40 北欧諸国の特徴
00: 08: 36 欧州及び北欧諸国の実績GDP成長率
00: 17: 15 北欧諸国の人口、GDP、一人あたりGDP
00: 19: 05 北欧諸国の輸出額の対GDP比
00: 20: 12 北欧諸国の主な輸出相手国
00: 21: 33 北欧諸国の主要輸出品の構成
00: 23: 58 北欧の主要企業
00: 29: 20 北欧の競争力
00: 30: 50 主な社会サービスの事例
00: 31: 12 主な社会サービスの事例
00: 32: 44 主なリサーチパークの概要
00: 33: 10 主なリサーチパークの概要
00: 34: 59 北欧の各分野における教育
00: 39: 02 北欧の各分野における教育
00: 40: 43 教育(起業家教育)
00: 41: 50 北欧の社会背景に根ざした産業の特徴
00: 43: 35 潜在的国民負担率の国際比較
00: 44: 28 高齢者福祉・医療資源の比較
00: 44: 48 国及び地方債務残高の対GDP比
00: 45: 20 国及び地方債務残高の対GDP比
00: 46: 00 スウェーデンの福祉サービス分野の雇用
00: 46: 56 スウェーデンの福祉サービス分野の雇用
00: 48: 03 福祉用具の開発/供給の仕組み
00: 49: 04 世界の風力発電メーカーTOP10
00: 49: 53 世界の風力発電メーカーTOP10
00: 51: 26 北欧の製品デザインの事例
00: 52: 47 北欧の製品デザインの事例
00: 53: 32 特定市場における世界シェア上位企業
00: 54: 06 特定市場における世界シェア上位企業
00: 55: 33 日本型の政策スタイル
00: 58: 06 日本型の政策スタイル
講師紹介: 大前 研一(おおまえ けんいち)
経営コンサルタント
マサチューセッツ工科大学大学院博士課程修了後、日立製作所、マッキンゼージャパン会長を経て、現職。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)大学院政策学部教授、オーストラリアのボンド大学の客員教授でもある。
著書多数。

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