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> イノベーションライブ173:石倉洋子

産業クラスター(2) --TAMA協会の事例--
ゲスト:岡崎英人氏(社団法人首都圏産業活性化協会(TAMA協会)事務局長)


概要:
地域を中心としてその強みを活かしイノベーションを奨励するのが産業クラスターの考え方であるが、歴史が在り活発に活動を行っているTAMA(技術先進首都圏地域)協会の岡崎事務局長をお招きし、お話を伺う。

TAMA地域がカバーする広域多摩地域は国道16号線の沿道地域で埼玉県南西部、東京都多摩地域、神奈川県中央部の市町村数76団体で構成され、面積約3,000平方km、人口約1,000万人の規模を誇る内陸型の工業地域である。

TAMAのポテンシャルの大きさは、事業所数約38万箇所、シリコンバレーの2倍の約26兆円という製品出荷額、理工系大学40大学の存在や高い市場占有率を誇る製品開発型の中小企業の多さで測ることができる。
TAMAは288社、27大学、47商工会、17自治体を始めとする530の会員組織で構成される。
TAMA協会の特徴は、TLOという大学の技術を民間に移転する機関と業務委託契約を結び、大学発のシーズを製品化することに力を入れていることにあり、その活動は情報ネットワーク事業、バーチャルラボラトリーシステム、新事業創出支援事業、TAMAコーディネータ制度、インキュベート施設との連携等である。
情報ネットワークはHPを積極的に活用して情報提供・交換を行う仕組みである。

企業は製品情報を、大学は研究情報を提供して産学綜合検索データベースを構築し、産学連携促進、受発注の促進を図っている。アクセス件数は10万回/月にも上る。
バーチャルラボラトリーシステムとは、大学や大手企業の試験研究装置等を中小企業が使用できる仕組みである。新事業創出支援事業ではビジネスプランのプレゼンテーションセミナー、コンテスト、マッチングを通じてベンチャーを育成するものである。
TAMAコーディネータ制度では、経験豊富で公的資格を保有する人材をコーディネータとして登録し、企業訪問による課題解決、受託事業補助等、幅広く推進組織をサポートする。インキュベート施設の例としては富士電機内に起業化育成オフィスを作り、新事業を支援している。
この他ミニTAMA会といったより小さな地域での集まりもある。

TAMA協会の成功の鍵は、企業のスピード感に合わせたクイックレスポンス、企業の現状とニーズを把握し解決するための企業訪問、各支援機関の協力で企業が求めるサービス水準に到達したことにあった。
下流から上流を考え売れるものづくりのためのコーディネートを行って生きたいと岡崎局長は語る。

講師紹介: 石倉 洋子(いしくらようこ)
一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授
上智大学外国語学部卒業。米国バージニア大学にてMBA取得後、日本人女性で初めてハーバード大学大学院にてDBA(経営学博士号)を取得。1985-1992年、マッキンゼー社で日本の大企業の戦略、組織、企業革新のコンサルティングに従事。その後、青山学院大学国際政治経済学部教授を経て現職。経営戦略、マーケティング戦略、グローバル戦略が専門。行革本部規制改革委員などを兼務。著書に『組織のコアスキル』(NTT出版、1992)、『異質のマネジメント』(共著、ダイヤモンド社、1994)、『戦略経営論』(訳、東洋経済新報社、2002)など。『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー』『一橋ビジネスレビュー』等に論文多数。

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  アシスタント:西野七海

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