ビジネス・ブレークスルーHOMEへ | 会社概要 | BBTサービス一覧 | サイトマップ | BBTサイトについて | お問い合わせ一覧 |

ログイン
変革マネジメント > 変革マネジメント 03

変革の未来(離)


概要:
「変革マネジメント」の第1回は基本の「守」、第2回では応用の「破」を説明してきた。これらは定番中の定番であり、一種の型として使うことができる。最終回の第3回では、常に変革しているモデル「離」を解説する。型を超えて実際どのように企業変革の中に当てはめていくのか。最近の実例として米国のマイクロソフト、日本ではソニー、トヨタ、日本電産、味の素といった、それぞれトップを走る企業を紹介する。型に当てはめない具体的なケースを知ることでよりイメージが湧き、変革の理解が得られるだろう。
マイクロソフトの3代目社長、サティア・ナデラ氏は、著書『Hit Refresh』で「成長する気持ちを持とう」と書いている。変革のキーワードはGrowth Mindset、失敗が許されない文化だったものを、失敗から学んでレベルアップし、次へ展開しようという考え方だ。存在意義は、自社のサービスを通じて地球がきれいになること。現在は次の段階、Benefit Mindsetを議論しており、より先進的な企業へとまい進する。

ソニーは前社長、平井一夫氏の著書『ソニー再生』で見て取れるように、どん底時代から株価約3倍へと復活した。パーパス経営の代表と言われる当社は、2018年に代わった吉田憲一郎氏がパーパスを「感動」という言葉に転換し、ミッション「CreativityとTechnologyの力で世界を感動で満たす」を掲げた。人材とTechnologyを使った6個の事業を絡み合わせてソニー的価値観を復活させ、CreativityとTechnologyを両立している世界で唯一の会社として存在する。

一方、トヨタは経営的な危機がなかったが、成長のために「意志のある踊り場」をつくった。2020年、豊田章男氏は「私たちは幸せを量産するというパーパスを持つ」と発表。赤いハートに「Waku-doki」のメッセージをしるし、「12Dreams@Toyota」という理想の未来を具体的な言葉と写真で表した。

味の素は2015年就任の西井孝明氏があらためてパーパスを掲げ、ASV(Ajinomoto Group Shared Value)経営へと変革する。ASVの本質は「食と健康の課題解決企業」、パーパスを高く持つことで10倍効果が出るとし、実現のためにDXを段階的に使用した。重要なのはASVを自分ごと化すること。「働きがい」やDXの「X(Transformation)」にも目を向け、顧客・人材・組織の見えない資産を見える化、未来に向けて企業価値を高めていった。

変革で大事なのはパーパスを見極めた上で、成長を阻む企業病の発見と対処をすること。理想と現実の壁をどう埋めるかが鍵となる。変革の例として、稲盛和夫氏と永守重信氏の手法を描いた『稲盛と永守』も参考になる。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 変革マネジメント#3 変革の未来(離)
00: 00: 40 全社変革の守破離(1)
00: 00: 42 全社変革の守破離(2)
00: 00: 55 企業変革の4つのモデル(1)
00: 01: 35 企業変革の4つのモデル(2)
00: 02: 07 Case① Microsoft
00: 03: 06 Saga of 3 CEOs
00: 03: 49 Transformation @Microsoft
00: 05: 28 A New-Generation Turnaround Leader
00: 08: 00 Fixed Mindset vs Growth Mindset(1)
00: 08: 42 Fixed Mindset vs Growth Mindset(2)
00: 09: 46 How did Nadella refresh Microsoft`s mindset?
00: 16: 05 Growth Mindsetの先は?
00: 20: 32 Case② ソニー
00: 22: 10 パーパス経営@ソニー
00: 25: 37 Value Creation Formula @Sony
00: 32: 35 Case③ トヨタ 意思のある踊り場
00: 33: 35 Future Vision @Toyota(1)
00: 33: 50 Future Vision @Toyota(2)
00: 33: 57 Future Vision @Toyota(3)
00: 34: 49 Future Vision @Toyota(4)
00: 35: 50 パーパス経営 @Toyota
00: 37: 35 12 Dreams @Toyota
00: 39: 26 盛守経営(MORIモデル)(1)
00: 40: 04 盛守経営(MORIモデル)(2)
00: 41: 03 盛守経営(MORIモデル)(3)
00: 42: 31 Case④ 日本電産(1)
00: 42: 46 Case④ 日本電産(2)
00: 44: 43 永守三大経営手法
00: 47: 29 Case⑤ 味の素
00: 48: 55 DX実践の<1-3-1>モデル
00: 53: 26 MTP: ASV
00: 55: 51 DX1.0 働きがい改革(1)
00: 56: 18 DX1.0 働きがい改革(2)
00: 56: 48 DX1.0 働きがい改革(3)
00: 57: 24 DX2.5 外部パートナーとの新事業モデルの共創
00: 57: 40 有形資産から無形資産へ~味の素のアセットトランスフォーメーション
00: 58: 51 財務指標の推移
00: 59: 43 “Sense of Urgency”(1)
00: 59: 50 “Sense of Urgency”(2)
01: 00: 03 “Sense of Urgency”(3)
01: 02: 05 パーパス(志)が駆動する企業変革
講師紹介: 名和 高司(なわ たかし)
一橋大学ビジネススクール 客員教授

・東京大学法学部卒、ハーバード・ビジネス・スクール修士(ベーカースカラー授与)。
・三菱商事の機械(東京、ニューヨーク)に約10年間勤務。
・マッキンゼーのディレクターとして、約20年間、コンサルティングに従事。自動車・製造業分野におけるアジア地域ヘッド、デジタル分野における日本支社ヘッドを歴任。日本、アジア、アメリカなどを舞台に、多様な業界において、次世代成長戦略、全社構造改革などのプロジェクトに幅広く従事。
・2010年6月より、一橋大学ビジネス・スクール(国際企業戦略科)教授に就任。同校においては「問題解決」「グローバル経営」「イノベーション戦略」「デジタルトランスフォーメーション戦略」「コーポレートガバナンス」を担当。
・2014年より、30社近くの日本企業の次世代リーダーを交えたCSVフォーラムを主催。
・2021年4月より、京都先端科学大学客員教授に就任 ・デンソー(~2019年6月)、ファーストリテイリング、味の素、SOMPOホールディングス、 NECキャピタルソリューションズの社外取締役、三菱ケミカル、日本電産、ボストン・コンサルティング・グループ(~2016年12月)、アクセンチュア、インターブランドなどのシニアアドバイザーを兼任。
・IPR(Industry Process Redesign)という手法を提唱し、METIと共同で、6産業の業界構造変革の道筋とその経済効果を発表。多様な業界において業界再編・異業種共創を提唱し、複数のM&A、アライアンス案件を支援。
・顧客価値を高めつつ、提供コストを徹底的に切り詰める「スマート・リーン」イノベーションを次世代成長を駆動するモデルとして提唱。企業における実践を支援する組織として「株式会社ジェネシスパートナーズ」を設立し、その代表取締役に就任。日本やアジアを代表するグローバル企業の次世代成長を支援。

【著書】「CSV経営戦略」 「経営改革大全~企業を壊す100の誤解」 「企業変革の教科書」「成長企業の法則」 「コンサルを超える問題解決と価値創造の全技法」「学習優位の経営」「失われた20年の100社の勝ち組企業100社の成功法則~X経営の時代」「日本企業をグローバル勝者にする経営戦略の授業」「日本人が誤解するSDGsの本質」 「パーパス経営」「稲盛と永守」(日本経済新聞出版社)

『名和 高司』をamazon.co.jpで検索
  アシスタント:長谷部 真奈見

Copyright(c)