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変革マネジメント > 変革マネジメント 02

変革の応用(破)


概要:
企業変革には4つのモデルがあり、前回は守破離の「守」の部分、基本型のモデル1と、自身を革命的に変えていくモデル2を解説した。本講座では応用編として「破」に当たるタイプ、モデル3「Portfolio of Initiative」(POI)、モデル4「Möbius Cycle」を、事例を交えながら紹介する。基本のモデル1「Shrink to Grow」は副作用やリバウンドがあることから、確実に変革し続けるモデルとして3のPOIができた。それぞれのタイプは各状況によって使い分ける必要があるので、どういう場合に何が必要かを細かく見ていく。
従来、事業ポートフォリオで目指す領域は収益性と市場の伸びだったが、先行き不透明な現代では通用しない。実践的なのは、マトリクス上で短期・中期・長期の時間軸とリスクを掛け合わせ、短期から長期へリスクも取りながら狙いを張っていくモデル3のPOIだ。

IBMは低リスク・短期のゾーンでハードをShrink、中リスク・中期ゾーンでGlowに当たるソフト会社を買収し、成功へ導いた。富士フィルムは、本来は成熟産業で捨てるゾーンにいる化粧品を、新規の機能性化粧品として成長ゾーンに置き、衰退していくアナログは、写真フィルム、マグネチックテープ等を残しながらデジタルへ進出。将来への中継ぎのキャッシュ獲得に富士ゼロックスのコピー機を買い、投資へつないだ。現在は再びテープやチェキカエラが大ヒットしており、集中と選択が功を奏した例として注目される。

モデル4「Möbius Cycle」は、イノベーションにおいて商品・サービスを軸に顧客視点・自社オペレーションへ注力するも、時間軸の進化を見ない点を改善。持続的イノベーションとしてマトリックス上の顧客現場・事業現場・顧客洞察・組織DNAという四隅と、真ん中の成長エンジンを重要域とする。このとき成長エンジンを通りながら四隅を回すことをメビウス運動と呼び、代表的なのがAppleの事例だ。

左下の組織DNAゾーンでAppleらしさを取り戻し、iPod、iPad等を進化させ、事業現場でトータルコントロールする仕組みに変えた。同様に企業DNAを復活させたのがスターバックス。事業現場では個々のスタバの特性を生かし、似ているコミュニテイーに横展開させるクリエーティブ・ルーティンを行った。また、顧客の視点が見えるフロントミドル、オペレーションが分かるバックミドル、リーダー的存在コアミドルの3人の動きが重要であり、トヨタはミドル3人を約10のテーマに配置し、1年で完結・解散の取り組みを30年行っていることで変換を続けている。次回は、守と破を頭に入れながら離で未来にどう適応するかを講義する。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 変革マネジメント#2 変革の応用(破)
00: 00: 40 全社変革の守破離(1)
00: 00: 42 全社変革の守破離(2)
00: 00: 52 企業変革の4つの型(モデル)(1)
00: 01: 10 企業変革の4つの型(モデル)(2)
00: 01: 27 Model 3: POI (Portfolio of Initiative)
00: 05: 13 IBMトップ2世代間のPOI比較
00: 08: 56 富士フイルムの第2の創業(1)
00: 09: 18 富士フイルムの第2の創業(2)
00: 11: 57 富士フイルムの第2の創業(3)
00: 18: 48 POI@Fujifilm
00: 19: 59 POIのマッピングの例 (A社の国内事業のケース)
00: 23: 44 Model 4:Mobius Cycle 通常の事業開発プロセス(表面的な縦横運動)
00: 25: 03 持続的イノベーションの仕組み
00: 26: 29 ありがちなパターン
00: 27: 45 メビウス運動
00: 30: 24 Mobius Model @Apple
00: 36: 13 Mobius Model @Starbucks
00: 45: 11 イノベーションを生む組織における企業DNA
00: 48: 07 3つのミドル機能
00: 48: 49 ①SC体制によるモーメンタムの維持
00: 50: 58 ②ミドル機能の強化
00: 51: 14 【再掲】①SC体制によるモーメンタムの維持
00: 51: 28 【再掲】②ミドル機能の強化
00: 52: 22 【再掲】①SC体制によるモーメンタムの維持
00: 52: 31 【再掲】②ミドル機能の強化
00: 54: 16 奥田氏の変革 2.0: BR
00: 55: 48 組織軸上の両利きの経営~Dual OS Organization
00: 57: 56 企業変革の4つのモデル(1)
00: 58: 01 企業変革の4つのモデル(2)
00: 58: 08 企業変革の4つのモデル(3)
講師紹介: 名和 高司(なわ たかし)
一橋大学ビジネススクール 客員教授

・東京大学法学部卒、ハーバード・ビジネス・スクール修士(ベーカースカラー授与)。
・三菱商事の機械(東京、ニューヨーク)に約10年間勤務。
・マッキンゼーのディレクターとして、約20年間、コンサルティングに従事。自動車・製造業分野におけるアジア地域ヘッド、デジタル分野における日本支社ヘッドを歴任。日本、アジア、アメリカなどを舞台に、多様な業界において、次世代成長戦略、全社構造改革などのプロジェクトに幅広く従事。
・2010年6月より、一橋大学ビジネス・スクール(国際企業戦略科)教授に就任。同校においては「問題解決」「グローバル経営」「イノベーション戦略」「デジタルトランスフォーメーション戦略」「コーポレートガバナンス」を担当。
・2014年より、30社近くの日本企業の次世代リーダーを交えたCSVフォーラムを主催。
・2021年4月より、京都先端科学大学客員教授に就任 ・デンソー(~2019年6月)、ファーストリテイリング、味の素、SOMPOホールディングス、 NECキャピタルソリューションズの社外取締役、三菱ケミカル、日本電産、ボストン・コンサルティング・グループ(~2016年12月)、アクセンチュア、インターブランドなどのシニアアドバイザーを兼任。
・IPR(Industry Process Redesign)という手法を提唱し、METIと共同で、6産業の業界構造変革の道筋とその経済効果を発表。多様な業界において業界再編・異業種共創を提唱し、複数のM&A、アライアンス案件を支援。
・顧客価値を高めつつ、提供コストを徹底的に切り詰める「スマート・リーン」イノベーションを次世代成長を駆動するモデルとして提唱。企業における実践を支援する組織として「株式会社ジェネシスパートナーズ」を設立し、その代表取締役に就任。日本やアジアを代表するグローバル企業の次世代成長を支援。

【著書】「CSV経営戦略」 「経営改革大全~企業を壊す100の誤解」 「企業変革の教科書」「成長企業の法則」 「コンサルを超える問題解決と価値創造の全技法」「学習優位の経営」「失われた20年の100社の勝ち組企業100社の成功法則~X経営の時代」「日本企業をグローバル勝者にする経営戦略の授業」「日本人が誤解するSDGsの本質」 「パーパス経営」「稲盛と永守」(日本経済新聞出版社)

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  アシスタント:長谷部 真奈見

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