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パーパス経営 > パーパス経営 03

パーパス経営の実践(How)


概要:
リーマン・ショック直後の2009年、米国のS・シネックが、そもそも論に立ち戻り企業の在り方を問うた『Start with Why』がベストセラーとなった。2019年、米国経営団体が株主第一主義からの脱却を表明。米大手投資会社BLACK ROCKのCEO年次書簡タイトルが「Purpose & Profit」へと変更された。旧来の資本主義に取って代わり、21世紀は、人々が夢や信念を自ら持つ「志本主義(パーパスイズム)」が到来している。当シリーズは、30年先の視点から現在を捉える、企業におけるパーパス経営を解説していく。
昨今の企業活動は、環境・社会・ガバナンスのESGだけでは横並びだ。17のテーマを掲げるSDGsは、成長ドライバーとなり得るが、愚直に取り組んでいては利潤が薄いため、CSV(社会的価値と経済的価値の同時実現)への発想の転換が不可欠だ。エシカル消費動向に伴い売り上げが上昇。自社の志に納得した社員の生産性アップでコストが軽減。倫理観念が浸透しコンプライアンスリスクが低減。ブランド、ナレッジ、人財等の無形財産が増加。4つの好循環が利益をもたらし、社会的価値を高めることで企業価値が上がる。

2050年に向けたキーワードは「新SDGs」だ。SDGsの17枚のカードは与えられたもの。「Sustainability」は、18枚目のカードをどのようにつくるかが問われる。「Digital」はDXへの変革。「Globals」は市場の動きを外に広げて複数でつなぎ直すこと。3つの輪の重なりに、どのような地球を後世に残したいかの想いである「志」を共通基盤として置く。コロナ禍で、志から出発したS・D・Gsへの変換は加速しているようだ。

サバイバルに焦点を当てるサステナブル経営と、個々人のやりがいを重視するパーパス経営は、似て非なるもの。後者は、CSVが駆動する仕組みをいかに組織内に埋め込むかが鍵を握る。左手に従来のピラミッド型組織、右手に創造的なアメーバー型組織、両者が幾つもの接点で行き来する、ハーバード大学教授のJ・コッターが提唱する「両利きの経営」が最適解となる。短期と長期を見据えた遠近複眼アプローチも欠かせない。パーパス経営の実践は、理想先行のきれいごとではない。自社の課題を内省し、従業員一人一人が腹落ちして自分ごと化できるかどうかが最大のポイントとなる。多少時間はかかるが、的確に投資をすれば、それぞれの企業ごとに必ず実現できる。今回のテーマは、講師である名和氏の近著『CSV経営戦略』『パーパス経営』に詳しい。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 パーパス経営#3 パーパス経営の実践(How)
00: 00: 38 資料
00: 00: 41 第3回 パーパス経営の実践(How)
00: 01: 07 マテリアリティ分析(1)
00: 02: 32 マテリアリティ分析(2)
00: 02: 51 マテリアリティ分析(3)
00: 05: 40 志本経営ベストプラクティス比較
00: 08: 59 盛守(MORI)モデル
00: 10: 00 未来を問い直すパーパス経営の実践(1)
00: 10: 27 未来を問い直すパーパス経営の実践(2)
00: 11: 46 パーパスとプロフィットの相関関係①
00: 12: 39 パーパスとプロフィットの相関関係②
00: 13: 29 新M字カーブ
00: 15: 40 変革事例①:丸井
00: 15: 53 Wellness経営@丸井
00: 16: 25 サステナビリティ・プレミアム@丸井(1)
00: 16: 37 サステナビリティ・プレミアム@丸井(2)
00: 17: 14 変革事例②:三菱ケミカル
00: 17: 28 KV30:①バックキャスティング
00: 17: 37 KV30:②事業ポートフォリオ
00: 17: 43 KV30:③BMX
00: 17: 50 KV30:④SX
00: 18: 00 「もっとKAITEKI」ワークショップ
00: 21: 45 MX(マネジメント・トランスフォーメーション)の3点思考
00: 23: 35 変革事例③:味の素
00: 24: 10 DX実践の<1-3-1>モデル
00: 25: 33 DX1.0 メビウスサイクル
00: 25: 40 DX2.0:認知ソリューション
00: 26: 16 DX3.0 外部パートナーとの新事業モデルの共創
00: 26: 30 有形資産から無形資産へ ~味の素のアセットトランスフォーメーション
00: 29: 38 エンゲージメントスコアと業績の相関関係
00: 29: 54 動的平衡
00: 31: 29 組織軸上の両利きの経営~Dual OS Organization
00: 33: 07 遠近複眼経営
00: 35: 07 自社における全社変革
講師紹介: 名和 高司(なわ たかし)
一橋大学ビジネススクール 客員教授

・東京大学法学部卒、ハーバード・ビジネス・スクール修士(ベーカースカラー授与)。
・三菱商事の機械(東京、ニューヨーク)に約10年間勤務。
・マッキンゼーのディレクターとして、約20年間、コンサルティングに従事。自動車・製造業分野におけるアジア地域ヘッド、デジタル分野における日本支社ヘッドを歴任。日本、アジア、アメリカなどを舞台に、多様な業界において、次世代成長戦略、全社構造改革などのプロジェクトに幅広く従事。
・2010年6月より、一橋大学ビジネス・スクール(国際企業戦略科)教授に就任。同校においては「問題解決」「グローバル経営」「イノベーション戦略」「デジタルトランスフォーメーション戦略」「コーポレートガバナンス」を担当。
・2014年より、30社近くの日本企業の次世代リーダーを交えたCSVフォーラムを主催。
・2021年4月より、京都先端科学大学客員教授に就任 ・デンソー(~2019年6月)、ファーストリテイリング、味の素、SOMPOホールディングス、 NECキャピタルソリューションズの社外取締役、三菱ケミカル、日本電産、ボストン・コンサルティング・グループ(~2016年12月)、アクセンチュア、インターブランドなどのシニアアドバイザーを兼任。
・IPR(Industry Process Redesign)という手法を提唱し、METIと共同で、6産業の業界構造変革の道筋とその経済効果を発表。多様な業界において業界再編・異業種共創を提唱し、複数のM&A、アライアンス案件を支援。
・顧客価値を高めつつ、提供コストを徹底的に切り詰める「スマート・リーン」イノベーションを次世代成長を駆動するモデルとして提唱。企業における実践を支援する組織として「株式会社ジェネシスパートナーズ」を設立し、その代表取締役に就任。日本やアジアを代表するグローバル企業の次世代成長を支援。

【著書】「CSV経営戦略」 「経営改革大全~企業を壊す100の誤解」 「企業変革の教科書」「成長企業の法則」 「コンサルを超える問題解決と価値創造の全技法」「学習優位の経営」「失われた20年の100社の勝ち組企業100社の成功法則~X経営の時代」「日本企業をグローバル勝者にする経営戦略の授業」「日本人が誤解するSDGsの本質」 「パーパス経営」「稲盛と永守」(日本経済新聞出版社)

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  アシスタント:長谷部 真奈見

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