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BPUテーマ別 ターン・アラウンドの経営戦略 > ターン・アラウンドの経営戦略04

コストのブラックボックスを開ける(2) --広告宣伝費・販促費--


概要:
問いかけ:広告・宣伝費を半分にしたら、売上は減ると思いますか?

前回に引き続き、業績不振から脱出するために必要なコスト削減の手段を考える。かけたコストの効果が定量的に把握できていないがために、効果に見合っていない過剰なコストが知らず知らずのうちに発生してしまう「コストのブラックボックス」。

今回はそうしたコスト項目となりがちな広告宣伝費と販促費を取り上げる。また、ブラックボックスを開ける際には、往々にして抵抗勢力が現れる。そうした勢力にどのように対処すべきかについても考える。
 販促費とは、実際には販売を促進するために使われる様々な費用の総称である。内訳としては、卸や販売店に対するコミッション、値引きの原資、協賛金などが挙げられる。これが思った以上にかかっている場合が少なくない。例えば、売上の全体を100とした場合に、営業利益が2や3のところ、販促費に10から20も割かれているようなケースは多い。そして、それら販促費が有効に販売の促進に寄与していないことも少なくない。

 販促費を有効活用するには、販促費を投資と捉え、その投資効果を最大化しようとすることが必要である。そのためには、投資の額と投資効果を共に定量把握することが肝心である。そうして把握した数字をコストの削減に結びつけるための3つの視点がある。顧客別収益性のバラツキ、市場価格のバラツキ、隠れた非販売コスト増、の3つである。これら視点に基づいて、有効に作用していない販促費を探し出せば、それを削減したところで売上の落ち込みには繋がらないコスト削減が実現できる。

 また、広告宣伝費もブラックボックス化しやすい費目である。これも、ITコストや販促費と同様に、コスト効果を定量把握することが難しいことがその理由にと言える。従って、広告宣伝費に含まれる無駄を暴き出すには、他の場合と同様に投入している金額とそこから得られる効果をきちんと把握することが肝心である。その上で、実際に投入金額を削減するために、代理店マネジメントと、コンテンツマネジメントの両方を行う。
 代理店マネジメントとは、高価格の媒体を売りがちな代理店に対し、必要なスペックの媒体を妥当な価格で売るように仕向けることである。コンテンツマネジメントとは、本当の意味で販売に繋がるような広告表現をビジネスの視点から要求することである。現状の広告宣伝費の使われ方は、こうした厳しさのない「なぁなぁ」の状態であることが少なくない。

 コストのブラックボックスとは、日本では聖域といった方が通りがいいかもしれない。その聖域に手を入れれば、抵抗勢力が出てくるのは常である。しかし、ターンアラウンドにおいては、それでもコスト削減を完遂しなければならない。抵抗勢力と渡り合うには、ビジネスの共通言語である数字で、外部との関係において骨太の話をし、毅然とした対処をすることが重要である。
 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 コストのブラックボックスを開ける(2)
00: 01: 04 ターン・アラウンドの経営戦略
00: 02: 38 問いかけ
00: 03: 48 販売促進、広告宣伝費
00: 04: 36 売上、促進費、営業利益
00: 06: 08 対 小売 と 対 卸
00: 07: 03 売上比
00: 09: 55 販促投資効果改善:3つのチャンス
00: 11: 55 チャンス1:顧客別収益性のバラツキ
00: 13: 43 売上-販促費
00: 17: 40 チャンス2:市場価格のバラツキ
00: 20: 13 インストシェア 対 利益 現状との比較
00: 23: 18 A,B商品の累計数量比較
00: 28: 11 チャンス3:隠れた非販促コスト増
00: 28: 58 チャンスとチェック・ポイント
00: 30: 19 よくある矛盾
00: 33: 47 広告代理店
00: 36: 56 古典的な代理店マネジメント
00: 39: 36 媒体コストと代理店マネジメント
00: 44: 23 3つの広告の例
00: 47: 32 広告宣伝マネジメント
00: 49: 12 なぜ改革は挫折してしまうのか?
00: 49: 54 タコツボドン
00: 50: 27 ウチムキング
00: 51: 51 ノラクラ
00: 52: 49 カイケツゼロ
00: 53: 23 カコボウレイ
00: 54: 29 ツボを割る、風雨に曝す、退路を断つ
講師紹介: 水越 豊(みずこし ゆたか)
ボストンコンサルティンググループ 日本代表
1979年東京大学経済学部卒。1988年スタンフォード大学経営学修士(MBA)。新日本製鐵株式会社を経て、現在に至る。
金融、通信、情報システム、エンタテイメント等幅広い業界に対し、Eコマース、IT戦略を中心に戦略面/組織面でのコンサルティングを数多く手掛けている。

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  アシスタント:岩崎 里衣

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