村田氏は、大学在学中の2001年に東南アジア訪問し、子どもが売られる問題の深刻さを知り、2002年の二十歳の時に仲間と共にかものはしプロジェクトを創業した。カンボジア・インドで職業訓練と雇用により家庭の収入を向上させる雑貨工房を運営、加害者を取り締まるための警察訓練の支援を行っている。現在はインドにも活動を広げ、インドのNGOと共に、被害にあった方達が人生を取り戻す支援と子どもが売られない社会の仕組み作りの支援をしている。
かものはしプロジェクトは、日本で支援いただいた資金を使って、問題が発生しているカンボジア・インドで活動することで、子どもが売られる問題の解決に取り組んでいる。2020年度より、「日本の子どもを取り巻く不条理を無くすための活動」も開始している。
日本での活動は、広報・資金調達(ファンドレイジング)、コレクティブ・インパクト(共助ネットワーク再構築)、VOICE事業がある。広報・資金調達は、子どもが売られる問題を世間に周知し、寄付金や助成金を獲得している。コレクティブ・インパクトは、自治体内での行政・民間の連携を通じた、子どもの虐待・貧困の解消を図っている。VOICE事業は、当事者の声を現場の支援と国の政策に反映させている。
カンボジアでの活動は、最貧困層の女性たちに仕事を提供し、売らざるを得ない環境からの脱却をサポートするコミュニティーファクトリー運営、カンボジア内務省と連携し、警察による取り締まり強化をサポートしている警察支援がある。