安藤氏は、早稲田大学卒業後、株式会社NTTドコモに入社、ジェイコムホールディングス株式会社(現ライク株式会社)で取締役営業本部長等を歴任、2013年に「識学」と出会い独立、2015年に「識学」を社会に広めるため株式会社識学を設立し代表取締役社長に就任。2019年に東証マザーズ市場へ新規上場している。
識学の主な事業内容は経営・組織のコンサルティング、従業員向け研修、webサービスの開発・提供、書籍の出版で、識学とは人間が事象を認識し行動に至るまでの思考の働きを5つの領域で説明した意識構造に着目した独自の理論であり、人の意識構造を対象に誤解や錯覚の発生要因とその解決策を提示するプロセスであるという。
組織運営の中で発生する問題の多くは、一人ひとりがもつ思考の癖から生まれる誤解や錯覚が原因であり、識学ではリーダーが誤解や錯覚を生まない環境を構築し、責任・ルールに基づいた運営にしていきましょうということが識学のロジックのメインとなっている。
基幹理論である識学は福冨謙二氏が20年以上前に識学構造学として提唱し、生産性向上を実現できる組織とそうでない組織、組織が生産性を向上するために必要なことを追究し開発した。安藤氏は福冨氏から識学を受講し識学を習得。個人事業主として識学に基づく組織コンサルティングを実施し、識学の理論を体系化した。
識学はスポーツの世界でも効果を発揮しており、2020年に識学はプロバスケットボールチーム福島ファイヤーボンズを買収しスポーツビジネスへの本格的な挑戦を始めている。スポーツの世界でも勝利に向けて苦楽を共にした結果、人と人との関係づくりができてくるのであり、チームの仲間の関係づくりをしてから組織を強化するのは順番が逆だという。
安藤氏は、尊敬・信頼できると思った人の言っている事を全力でやってみることを徹底している。失敗しても自分の一つの経験で終わるが、成功すると尊敬・信頼できる人の経験を手に入れることができるからで、識学の新しい事業も先輩経営者や友達の経営者から言われたことを素直にやってみた結果生まれたことが多いと語った。