概要:
今回の講義では、これまでに学習した現在価値を計算する際の基本となる複利計算の考え方について、より詳しく学んでいきます。ここでも前回同様に表計算ソフト(Microsoft Excel)を用いて計算シートとしてまとめると良いでしょう。
次に、インフレーションと金利、商品の購買力との間にどのような関係があるかを見ていきます。さらに、現在価値の応用として、「企業が発行する証券(債券、株式)の価格をどのようにして求めたら良いか」ということについて考えていきます。
ファイナンスでは、一般に金融資産の価値について、そこから将来生み出されるであろうと期待されるキャッシュフローの現在価値に等しいと考えます。そのため、金融資産から将来生み出されるであろうキャッシュフローとその現在価値を計算することができれば、その金融資産の理論的価値(いくらで取引されるべきか)を求めることができます。特に株式については、今回と次回の2回にわたって詳しく解説していきます。
自社が発行した証券は、「市場ではいくらで取引されているのか」、ということを常に把握・分析することにより、自社株の買入償却(市場価格が割安な場合)や増資(市場価格が割高な場合)など資金調達をより効率的にコントロールし、財務面からより高い企業価値を実現していくことができます。
・1株あたり利益(EPS:Earnings Per Share)
計算:税引後利益を発行済み株式数で割る。
意味:株式1株あたりの税引き後利益が何円であるかを示します。
・株価収益率(PER:Price Earnings Ratio)
計算:1株の株価を1株あたり利益(EPS)で割る。
意味:株価がその会社が上げている利益の何倍になっているかを見る指標です。
最後に、株式の割引率を計算する際の期待収益率について解説します。ここでの解説は、次回へと続く導入部分となります。期待収益率を単純に株式の割引率とした場合の問題点について理解してください。
|
|