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> ビジネス基礎講座コーポレートファイナンス基礎理論02

現在価値と資本コスト


概要:
コーポレートファイナンスの目的である「資金需要者としての企業が効率的に財務戦略を展開し、企業価値を高めること」を実践するためには、まず、企業価値算定のもととなるキャッシュフローとその現在価値の計算の仕組みを理解する必要があります。今回から3回(第2回-第4回)にわたって、企業価値算定のもととなるキャッシュフローとその現在価値(PV:Present Value)の計算の仕組みについて解説していきます。

ファイナンスの最も基本的な原則の一つに「今日もらう1円は明日もらう1円よりも価値がある」というものがあります。このことを逆に言うと「将来もらう一定のキャッシュフローが現在のいくらに相当するのか」ということを考えることが、現在価値の視点になります。将来のキャッシュフローの現在価値を計算するためには、割引率(DR:Discount Rate)からディスカウントファクター(将来支払われる1円の現在価値)を求めて計算します。ここでは、具体的な計算プロセス(Step1:将来のキャッシュフローを予測する、Step2:資本の機会費用を予測する、Step3:将来のキャッシュフローを割り引く、Step4:現在価値が初期投資額を上回るかを正味現在価値(NPV:Net Present Value)により検証する)ということについて解説していきます。

これらの概念は、コーポレートファイナンスの最も基本的な概念ですので、しっかりと理解してから次回以降に進んでください。

次に、ハイリスク・ハイリターンの原則について解説します。ファイナンスの原則では、「リスクがあるものの現在価値は、リスクが無いものの現在価値よりも価値が低い」ということが言われます。このことを逆に言うと「よりリスクの高い投資に対しては、投資家は、より高い収益を上げることを期待できない限り、投資をしない」ということが言えます。このようなことから、「リスクとリターンの関係がどのようなものになっているか」ということを明らかにすることは、現在価値を求める上で非常に重要になります。このテーマについては、後半の第7回以降で取り扱いますので、ここでは大きなポイントのみを押えて下さい。

さらに、収益性と正味現在価値による投資の2つのルールについて、解説します。投資を行う際の2つのルールとは、1.「資本コストを上回る収益率をもたらす投資のみを行うべきである」、2.「正味現在価値がプラスのもののみに投資すべきである」ということです。

後半は、資本の機会費用、投資と消費の関係について解説します。
 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 現在価値と資本コスト
00: 00: 17 現在価値と資本コスト
00: 01: 44 第2回講義のポイント
00: 02: 18 コーポレートファイナンスの目的1
00: 02: 42 コーポレートファイナンスの目的2
00: 02: 51 現在価値(Present Value)1
00: 05: 36 現在価値(Present Value)2
00: 06: 06 現在価値(Present Value)3
00: 07: 18 オフィスビルの価値1
00: 10: 37 オフィスビルの価値2
00: 13: 53 正味現在価値(Net Present Value)
00: 15: 00 リスクと現在価値1
00: 16: 38 リスクと現在価値2
00: 19: 38 収益率のルール1
00: 20: 38 収益率のルール2
00: 22: 12 正味現在価値(NPV)のルール1
00: 22: 25 正味現在価値(NPV)のルール2
00: 24: 13 第2回講義のポイント
00: 26: 40 資本の機会費用1
00: 29: 47 資本の機会費用2
00: 32: 00 資本の機会費用3
00: 33: 56 資本の機会費用4
00: 37: 48 投資 VS. 消費1
00: 39: 33 投資 VS. 消費2
00: 40: 36 投資 VS. 消費3
00: 44: 48 投資 VS. 消費4
00: 46: 21 投資 VS. 消費5
00: 48: 48 経営者と株主の利益
講師紹介: 鈴木 一功(すずきかずのり)
中央大学専門大学院国際会計研究科(アカウンティングスクール)教授
1961年熊本市生まれ。東京大学法学部卒業、富士銀行入社。INSEAD(欧州経営大学院)MBA、ロンドン大学金融経済学博士(Ph.D. in Finance)。富士銀行のM&A部門(現みずほ証券)にて、企業価値評価モデル開発等を担当後、退職。2001年4月より現職(企業金融・企業価値評価論担当)。主な共著書に『MBAゲーム理論』『MBAマネジメント・ブック(初版及び新版)』、監修書に『MBA全集4 ファイナンス』(いずれもダイヤモンド社)。

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