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地政学入門 > 地政学入門 02

ランドパワーとシーパワー


概要:
時は19世紀、潮流の速いドーバー海峡に大陸側を守られ、南アフリカやインドへ触手を伸ばすイギリスに倣い、凍らない港が欲しいロシアは、黒海から地中海へと南下を画策するも、遡上した英国にクリミア戦争で大敗。気分一新でアジアに目を向けるも、インドから先手を打った英国がアフガン戦争。諦めて極東に出たら、英国が日本を取り込んだ日露戦争でまさかの撃沈。うなだれたロシアの足元には陸地が広がっていた。当シリーズ第2回目は、地政学において最も重要な概念となるランドパワーとシーパワーを解説していく。
イギリス地政学の祖H・マッキンダーは、ユーラシア大陸を「世界島」と呼び、島を制したランドパワーが世界を牛耳ると危機感をつのらせた。島の奥地に位置するハートランド(ロシア)は攻め込みがたく、かのナポレオンをも退ける。ならば、敵が海側に出てこられないよう力で封じ込めよと企んだのが、1800年代の英国における世界戦略だ。

地政学では、地球上にさまざまある国の特徴を大きく二つに分ける。一つはランドパワー。内陸に位置し農業が主たる産業の国では、河川を利用した灌漑事業が必須になる。中央が土地を支配し、統制経済で専制的な官僚国家となっていった大陸国家だ。ドイツの社会学者K・ウィットフォーゲルは、東洋的専制国家論を説いた。土地の国有化と富の再配分によるアジア的産業様式は、歴代王朝が受け継ぎ、社会主義革命後の政権も継承。ソ連の他、戦後共産化した中国、北朝鮮、東欧・アラブ諸国もみなランドパワーに当たる。

相対するのはシーパワー。長い海岸線を生かした自由な交易で、経済基盤をつくり上げ商業国家となっていった海洋国家だ。民需が支える市場メカニズムで動き、古くはギリシャ人、フェニキア人、近代ではポルトガル、オランダ、イギリスが覇権を握った。米国海軍の戦略家A・マハンは、平穏なカナダと弱腰のメキシコを南北に持ち、東西に大海を抱えたアメリカのシーパワー台頭を先導。同国はパナマ運河の建設で東海岸から太平洋への道を開き、ハワイ、グアム、フィリピンと燃料補給地になるシーレーンを確保していった。

季候条件を呪っても、隣人に嫌気がさしても、国は転居できない。ランドパワーとシーパワー、自国がどちらに属するかを理解しないと、内陸の満州をわが物にしようとした日本軍の愚を犯す。地政学的見地に立てば、恒久である地理的要件から未来予測がおおむね可能となり、国益のためにはどこと手を組むべきかが面白いように見えてくる。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 ランドパワーとシーパワー
00: 00: 51 資料(1)
00: 02: 18 資料(2)
00: 06: 17 資料(3)
00: 10: 50 【再掲】資料(2)
00: 11: 49 【再掲】資料(3)
00: 18: 03 資料(4)
00: 22: 15 ランドパワー(大陸国家)
00: 28: 08 資料(5)
00: 28: 57 シーパワー(海洋国家)
00: 32: 42 資料(6)
00: 36: 00 資料(7)
00: 43: 55 第2回 ランドパワーとシーパワーまとめ
講師紹介: 茂木 誠(もぎ まこと)


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  アシスタント:渡名喜 織恵

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