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SDGsビジネス入門 > SDGsビジネス入門 03

日本企業がどうSDGsに取り組んでいるか?(1)
ゲスト:柳瀬善史氏(ワイズグローバルビジョン株式会社 代表取締役社長)


概要:
われわれの住む地球は、表面積の約98%が海水で覆われているが、人間が飲むにはしょっぱ過ぎる。洪水や地震などの自然災害は、井戸水や地下水の質を一変させる。世界中で管理された水を使うことができない人は、飲み水で約22億人、トイレは約42億人に上る。水の課題を、SDGsは「6 安全な水とトイレを世界中に」で掲げる。当シリーズ第3回目は、小型海水淡水化装置の開発で水の地産地消に取り組むワイズグローバルビジョン社など、日本企業の取り組みを紹介していく。
ゲストの柳瀬氏は、同志社大学法学部を卒業後、International University of MonacoにてMBAを取得。1996年に伊藤忠商事入社。その後アクセンチュア、セシールを経て、2012年にワイズグローバルビジョンを設立し現在に至る。水ビジネス参入のきっかけは、モナコ時代の研究者との出会い。装置小型化のヒントをつかみ、マイクロインフラ市場に商機ありと信じ、アイデアを温め続けてきた。

ワイズグローバルビジョンは、海水淡水化装置のRO膜ハウジング小型化で特許を取得。従来の大型装置をみかん箱サイズに収め、価格を3分の1に押さえ、電力100Vとソーラーや風力でも利用可能にした。1万近くの島で成り立つパプアニューギニアに、2018年8月現在で79台を販売。非常時に近隣からサポートできるグリット化を図っている。他方、船舶や土木工事、防災備蓄等の産業用水のマーケットは、飲料用をはるかにしのぐ。同社は装置の普及で世界中にマイクロインフラの構築を推進。スマートフォンで遠隔モニタリングする淡水化装置のIoT化を進め、気候変動や災害などで随時変化する水質のビッグデータ収集とその活用による、水のマイクロプラットフォーマー事業を目指している。

補償コンサルタントの大建は、雨水を埋没型タンクで地下に貯水する技術を実用化。一般家庭の庭に設置することもできる。トイレメーカーのLIXILは、野外で用を足す習慣が残る一部のアフリカや東南アジアに向け、簡易便器を開発。行動様式の変化を促し、河川や飲料水の汚染軽減に一役買っている。多くの人々に影響を及ぼす水の問題は、飢餓や教育、経済発展など、ほかのSDGs項目とも緊密に連携している。課題をチャンスと捉え、ボランティアではなくビジネスにつなげる視点を持つことが、SDGs達成への確実な歩みとなる。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 日本企業がどうSDGsに取り組んでいるか?
00: 00: 41 SDGsビジネス入門 講義 第3回:日本企業がどうSDGsに取り組んでいるか?
00: 01: 57 略歴
00: 03: 34 持続可能な開発目標 = SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALs (SDGs)
00: 03: 41 詳細の指標も各目標に定められている:きれいな水と衛生の例(1)
00: 03: 52 詳細の指標も各目標に定められている:きれいな水と衛生の例(2)
00: 04: 04 詳細の指標も各目標に定められている:きれいな水と衛生の例(3)
00: 04: 12 詳細の指標も各目標に定められている:きれいな水と衛生の例(4)
00: 05: 11 水の課題は地球上の多くの人に影響を及ぼしている
00: 05: 53 東ティモールで水を運ぶ女の子
00: 06: 52 ジャカルタの中心部のスラム街(1)
00: 07: 58 ジャカルタの中心部のスラム街(2)
00: 09: 11 DIYフィルター(1)
00: 09: 24 DIYフィルター(2)
00: 09: 33 DIYフィルター(3)
00: 10: 45 JPモルガンの中小企業支援プロジェクト
00: 11: 09 インドネシアへの視察
00: 11: 49 SDGsを推進するワイズグローバルビジョン
00: 12: 34 ワイズグローバルビジョン Executive Summary
00: 14: 04 ワイズグローバルビジョン 各分野実績
00: 15: 49 海外への販売実績
00: 15: 56 パプアニューギニアからの引き合い【インフラ構築実例】
00: 18: 40 背景トレンド①: マイクロインフラが求められている背景
00: 22: 33 背景トレンド②: 水事業の誤解
00: 26: 01 ワイズグローバルビジョン 概要資料
00: 33: 17 今後の展望①【海水淡水化装置のIoT化】
00: 34: 32 今後の展望②【マイクロインフラ構築&普及】
00: 40: 31 ワイズグローバルビジョン株式会社 実績抜粋 1
00: 40: 42 ワイズグローバルビジョン株式会社 実績抜粋 2
00: 43: 03 ワイズグローバルビジョン株式会社 実績抜粋 3
00: 46: 14 ワイズグローバルビジョン株式会社 実績抜粋 4
00: 48: 11 アメリカ発の浄水ベンチャー会社、FOLIA WATER
00: 51: 35 LIXILの簡易トイレ
00: 53: 35 大建の雨水貯蔵
00: 57: 32 まとめ
講師紹介: 中村 俊裕(なかむら としひろ)
コペルニク共同創設者兼CEO

京都大学法学部卒業後、英国ロンドン経済政治学院で比較政治学修士号取得。
マッキンゼー東京支社で経営コンサルタントを務める。
2010年コペルニクを創設。主に東南アジアの国々で農業、水、エネルギー、環境などの分野の課題を解決すべく、様々なシンプルなソリューションを発掘、開発支援し、さらに実証実験を行っている。
2012年には世界経済フォーラム(ダボス会議)のヤング・グローバル・リーダーに選出された。
現在大阪大学COデザインセンター招聘教授。

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  アシスタント:長谷部 真奈見

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