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【HD】組織人事ライブ > 組織人事ライブ 678

日本人事の歴史を振り返る
~そこから何を学ぶのか~


概要:
日本では、経済成長率が年平均10%を超えた1960年代の高度成長期には急激なインフレが起こり、人事ではベースアップと定期昇給を分離して等級号俸制度が始まった。手当・賞与・ポイント制退職金など、本給と分けた詳細な報酬制度を確立。1970年代には職能資格制度を導入し、職能資格要件を労使で数年かけて綿密に作成したが、業務の個別性や変化に柔軟に対応できず、運用が困難となる制度が多かった。そうした歴史を振り返り、現在日本の人事は何が問題でどうすればよいかを考える。
激動する世の中において、静止画的な膨大な資料で制度を作成しても仕事内容の個別性や環境変化に対応するためのメンテナンスやアップデートが追いつかず、中途採用や企業合併での適応も難しい。しっかりした考え方を基に制度はざっくり設計し、融通が利く仕組みで個別事例に対応できることが重要だ。

日本では働く時間・場所・職務を限定しない正社員を新卒一括採用で、若者の第一線の仕事を単純化、ローテーションと昇進でキャリアを形成するモデルが定着。社員は予期不安や損害回避志向が強く、公平感に対して鋭敏で、自分だけが遅れて損をしたくない気持ちから組織秩序に従ってきたが、普通の人が生涯を通じて頑張ることで勝てるビジネスモデルは減少。評価は昇給で全員一律に行うのではなく、年俸制で絶対額管理を行い、職種やレベルごとに他社と競争力のある賃金で、成果を適切に配分することが必要だ。

グローバル人材やプロ人材などを採用・育成・維持確保し、個の多様性と向き合い、限定しない働き方から脱却した上で社員に自己選択を増やす。人事施策は本音と建前の隔たりをなくし、単なる人件費管理やきれい事ではなく、経営的な意味・社員への要求・会社が提供するものを社員が腹落ちするように伝える。 組織ごとにKPI(重要業績評価指標)とその進捗、個人の仕事内容や目標、スキルマップ(力量管理表)等をできるだけオープンにして気付きを与える。

日本の人事は自己完結的な課題のみに関わり、経営幹部や事業責任者たちも人事に戦略的役割を求めてこなかった。経営視点の人材マネジメントという観点から、あるビジネスの本質を深く考え、自社の優位性や差別化と、もうかる仕組みは何かを明確にし、それを実現できる人材像や組織像に落とし込む。人事部員は他業界で起きた構造的変化を参考にしたり、異業種の人事パーソンと交流したりするなど幅広く学び合い、人事に限らず過去の施策の総括を記録化・共有することで過ちを繰り返さない。歴史から失敗や成功パターンを学ぶことには大きな価値がある。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 組織人事ライブ#678 日本人事の歴史を振り返る~そこから何を学ぶのか~
00: 00: 54 組織人事Live #678 日本人事の歴史を振り返る~そこから何を学ぶのか~
00: 01: 10 5つの問題(1)
00: 01: 13 5つの問題(2)
00: 01: 40 1.制度オタクの自己満足的制度設計(1)
00: 02: 47 1.制度オタクの自己満足的制度設計(2)
00: 10: 47 何が問題でどうすればいいのか(1)
00: 10: 49 何が問題でどうすればいいのか(2)
00: 15: 39 2.横並び公平感至上主義(1)
00: 15: 43 2.横並び公平感至上主義(2)
00: 24: 17 何が問題でどうすればいいのか(3)
00: 24: 19 何が問題でどうすればいいのか(4)
00: 32: 02 3.本音と建て前の乖離と秘密主義(1)
00: 32: 06 3.本音と建て前の乖離と秘密主義(2)
00: 36: 19 どうすればいいのか(1)
00: 36: 20 どうすればいいのか(2)
00: 41: 40 4.ビジネスの本質の理解不足と人事視点の狭さ(1)
00: 41: 45 4.ビジネスの本質の理解不足と人事視点の狭さ(2)
00: 46: 40 どうすればいいのか(3)
00: 46: 42 どうすればいいのか(4)
00: 51: 29 5.歴史からの学びと知見の蓄積の弱さ(1)
00: 51: 34 5.歴史からの学びと知見の蓄積の弱さ(2)
00: 55: 21 どうすればいいのか(5)
00: 55: 22 どうすればいいのか(6)
00: 58: 44 今日のまとめ
講師紹介: 高橋 俊介(たかはし しゅんすけ)
慶應義塾大学SFC研究所上席所員
組織・人事に関する日本の権威の一人。プリンストン大学大学院工学部修士課程修了。マッキンゼー・アンド・カンパニー、ザ・ワイアット・カンパニーに勤務後、独立。
人事を軸としたマネジメント改革の専門家として幅広い分野で活躍中。
主な著書に『自由と自己責任のマネジメント』、『自立・変革・創造のマネジメント』、『キャリアショック』、『組織改革』、『人材マネジメント論』など。

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  アシスタント:岩崎 里衣

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