柴山氏は、日英の財務省で計9年間、予算、税制、金融、国際交渉に参画し、その後マッキンゼー(東京、NY)ではウォール街に本拠地を置く機関投資家向けに10億円規模のリスク管理・資産運用をサポートした。2015年4月にウェルスナビを創業し、Forbes JAPAN「起業家ランキング2019」でTop 20に選出された。著書に「元財務官僚が5つの失敗をしてたどり着いたこれからの投資の思考法」がある。
ウェルスナビのサービスは、従来の資産運用をすべて自動化されており、スマホから6つの質問から簡単な操作で運用プランを提案され、目標へナビゲーションしてくれる。当日20時までの入金を当日発注ができ、翌朝には売買を完了しポートフォリオへ反映され、資産評価額をドルと円で表示される。
ウェルスナビを利用している方の94%が働く世代で、毎月の自動積立機能を利用し長期投資をされている。忙しく働く世代が、老後に向けて資産運用にとりくめるように「長期・積立・分散」の世界のスタンダードな投資をロボットアドバイザーによって自動化し、一人一人に最適化された資産運用を実現している。
ウェルスナビが誕生した背景には、終身雇用がなくなり、退職金や企業年金に頼れなくなってきて、働く世代が働きながら資産運用していくニーズがでてきたことが大きいという。ウェルスナビは、実現したい事業やサービスを考え起業という旗を掲げたときに、仲間が集まり、VCからの投資が得られ、ライセンス承認が異例のスピードでおりるという幸運が重なったという。
ウェルスナビの今後の構想としては、日本には日本の社会課題がありその課題を解くことが重要で、課題の延長線上に世界で未だ解決できていない課題や普遍的な課題があれば、世界に発展できるかもしれないが、それ自体目的ではないという。最後に、柴山氏にとって構想力とは「社会の構造的な変化に対する解決策を考える力」と語った。