本シリーズではこれまで、デジタルインフラを活用し、キャッシュレス社会に向けた取り組みを本格化してきた金融機関・携帯キャリア会社などの現状を見てきた。今回は、メッセージアプリから発展し、金融サービスの提供を始めたLINE Payを取り挙げる。本番組では、同社の池田憲彦・プロダクト室室長をお招きし、LINEが発展してきたこれまでの経緯や、一見決済とは関係なさそうなサービスからキャッシュレスに参入した理由、同社が目指す将来像などを伺う。
池田氏は、カード会社、銀行で各種サービスの立ち上げを経験し、LINE Pay株式会社に入社。LINE Payでは、事業企画を担当し、事業戦略の立案や新サービスの企画を担当する。 メッセージアプリであるLINEは、2019年6月末現在で、Monthly Active User(MAU)が日本の人口の63.8%(8100万人)を越え、約7000万人の人が1日1回はLINEを立ち上げる状態で、国内の生活インフラに成長した。LINE Payは、LINEが提供する、FinTech時代の新しいインフラとなるモバイル送金・決済サービス。オンライン・オフラインの垣根を越えて、より生活に密着した存在となることを目指すLINEが、最も身近なお金のやりとりに取り組むために誕生した。 LINE Payは、LINEアプリ内の基本機能であるため、国内8100万ユーザーにアプローチが可能。プリペイド式なので、若年層やクレジットカードに抵抗感を持っている現金決済層との親和性が高い。決済・送金・割り勘などが、LINEならではの機能を生かして簡単便利に実現できる。家計簿アプリとの連携で家計管理も容易などの強みを持っている。LINE Payでは、使える店舗を増やすため、加盟店手数料の無料化や、プリントQRなど導入コストのかからない決済方法を提供してきた。コード決済を使った人には5%還元するなど、より多くの特典を与えてユーザーの獲得に務めてきた。 これからのLINE Payは、単なる決済手段の一つとしてサービスを展開していくことにとどまらない。LINEというコミュニケーションアプリの一機能として、LINEの強みを生かしたサービスを幅広く展開していく。支払いや送金といった個人の利用シーンや加盟店の利用シーンにおける不便・不満の解消を目指し、スマートフォンひとつで買い物可能なキャッシュレス・ウォレットレス社会を実現するインフラとしてどこまで成長するか、LINE Payの今後に注目していきたい。
スライド 時間 タイトル 00: 00: 00 LINE Pay の取り組み 00: 01: 07 池田 憲彦(いけだ のりひこ) 00: 02: 37 CLOSING THE DISTANCE 00: 03: 06 LINE 00: 04: 22 国内の生活インフラとなったLINE 00: 05: 25 LINE Pay誕生のきっかけ 00: 07: 00 LINE Pay とは 00: 08: 48 LINE Pay ユーザー 00: 11: 52 LINE Pay の仕組み 00: 16: 27 新たな体験を定着させるために・・・ 00: 18: 26 2018年からこれまでの取り組み① 00: 22: 32 2018年からこれまでの取り組み②-1 00: 24: 45 2018年からこれまでの取り組み②-2 00: 30: 18 LINE Pay利用シーンの拡大 00: 33: 29 インセンティブに頼らないために・・・ 00: 34: 05 LINEの友だちとの送金 00: 36: 05 マイカード 00: 39: 18 LINE Payクーポン 00: 40: 23 (参考)コンビニ某社でのクーポン効果 00: 42: 03 LINE Checkout 00: 43: 46 LINE Pay かんたん送金サービス 00: 46: 27 なくてはならないサービスとして・・・ 00: 48: 46 自治体との連携が広がる 00: 51: 10 チャットボット活用による窓口機能の代替 00: 54: 34 (参考)チャットボット導入による効果 00: 55: 47 これからのLINE Pay