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企業と心理学 > 企業と心理学 22

パニックの心理学


概要:
新型コロナウイルス感染が世界へ拡大、経済活動にも多大な影響を及ぼし始めている。目に見えないものが命を奪いかねない状況を目の当たりにして不安感のみが高じると錯乱したようなパニック行動起きやすい。たいていの原因は、正確な事実情報の継続提供不足だ。一方、自分だけは大丈夫とか、大したことではないと思い込んでしまう「正常性バイアス」が働きやすいことも覚えておきたい。日頃から事実に基づいた科学的根拠を基に自分の意思で考え行動する習慣を身に付けるよう心掛けることがポイントである。
パニックとは、突発的な不安や恐怖が感情・思考の混乱を誘発し、錯乱した行動が生じて周囲にも次々と伝染する状況を言う。一般に、正確な情報が提供されず、命や財産への深刻な影響が懸念されると起きやすく、他人を蹴落とすことで脱出できそうとの観測が広まるや、さらに加速する。同時に必ずと言っていいほど伴うのがデマゴーグだ。人間は根源的に「情報欲求」と「伝達欲求」を持っているため、あいまいな情報に不正確な推測が加えられ、それが「秘密の情報」となって伝わる。仮に、当初は信頼に足る情報が発せられても追加の公式情報が不足すれば、時間経過とともにデマ情報の方が説得力を持つように変化していく可能性もあることは認識しておきたい。
デマの一種に、単純な「安全でなさそう」との気持ちが広まってしまう、風評被害がある。例えば、かつて起きた病原性大腸菌O-157集団食中毒事件で、当初の判断は誤りで、カイワレダイコンは原因ではないと判明した後もカイワレ拒否がしばらく続いたことがあった。企業イメージに関することだと深刻な事態に発展することもある。人は、誤っていることを正しいと理解する「誤学習」と、自分は全てを知っていると思い込む「未学習」に陥りやすいので気を付けたい。マスクは感染者側の飛沫拡散防止に効果的なのに、感染予防を過剰に期待するのも一つの例だ。
一方で、被害を拡大させるパニック防止と称して、わざと情報を伏せる場合があるが、前述のとおり逆効果であることを肝に銘じたい。情報不足は、危機的状況を過小評価したり、自分に都合よく解釈したりする「正常性バイアス」を引き寄せることにもつながる。根拠のある事実を基に自身で判断する習慣を日頃から持てば、耳に心地よい他人の意見を頭から信じることもなく、パニックにも至らない。また自分の考えや推察を述べる際には必ず「私の個人的意見」などと添えるようにしたい。確認できている事実なのか否かを区別し、自分に分からないことは分からないとはっきりと伝える勇気を持つこともまた重要である。
 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 パニックの心理学
00: 00: 41 企業と心理学 #22「パニックの心理学」
00: 02: 06 パニックとは(1)
00: 02: 33 パニックとは(2)
00: 03: 12 パニックとは(3)
00: 03: 52 パニックとは(4)
00: 04: 31 パニックに陥りやすい状況(1)
00: 07: 02 パニックに陥りやすい状況(2)
00: 09: 02 パニックに陥りやすい状況(3)
00: 09: 07 パニックに陥りやすい状況(4)
00: 15: 15 パニックとデマゴーグ(1)
00: 15: 55 パニックとデマゴーグ(2)
00: 17: 24 パニックとデマゴーグ(3)
00: 17: 30 パニックとデマゴーグ(4)
00: 20: 21 パニックとデマゴーグ(5)
00: 22: 00 「秘密の情報」という魅力(1)
00: 22: 32 「秘密の情報」という魅力(2)
00: 22: 36 「秘密の情報」という魅力(3)
00: 23: 26 「秘密の情報」という魅力(4)
00: 24: 03 「秘密の情報」という魅力(5)
00: 24: 26 「秘密の情報」という魅力(6)
00: 24: 29 「秘密の情報」という魅力(7)
00: 24: 33 「秘密の情報」という魅力(8)
00: 24: 45 「秘密の情報」という魅力(9)
00: 28: 03 企業におけるデマ(1)
00: 28: 20 企業におけるデマ(2)
00: 28: 55 企業におけるデマ(3)
00: 31: 09 企業におけるデマ(4)
00: 32: 39 追加情報がない場合の問題(1)
00: 33: 03 追加情報がない場合の問題(2)
00: 33: 09 追加情報がない場合の問題(3)
00: 33: 17 追加情報がない場合の問題(4)
00: 33: 21 追加情報がない場合の問題(5)
00: 33: 38 追加情報がない場合の問題(6)
00: 33: 43 追加情報がない場合の問題(7)
00: 36: 30 風評被害(1)
00: 36: 35 風評被害(2)
00: 37: 53 風評被害(3)
00: 38: 46 風評被害(4)
00: 40: 52 風評被害(5)
00: 41: 50 風評被害(6)
00: 42: 09 誤学習と未学習(1)
00: 42: 11 誤学習と未学習(2)
00: 42: 38 誤学習と未学習(3)
00: 42: 41 誤学習と未学習(4)
00: 43: 24 誤学習と未学習(5)
00: 45: 44 デマのパターン(1)
00: 46: 05 デマのパターン(2)
00: 46: 17 デマのパターン(3)
00: 46: 32 デマのパターン(4)
00: 46: 54 デマのパターン(5)
00: 47: 22 パニックに関する誤解(1)
00: 47: 26 パニックに関する誤解(2)
00: 47: 33 パニックに関する誤解(3)
00: 48: 19 正常性バイアス(1)
00: 48: 51 正常性バイアス(2)
00: 49: 02 正常性バイアス(3)
00: 49: 22 正常性バイアス(4)
00: 49: 27 正常性バイアス(5)
00: 50: 02 パニックを起こさないために(1)
00: 50: 52 パニックを起こさないために(2)
00: 51: 16 パニックを起こさないために(3)
00: 52: 05 パニックを起こさないために(4)
00: 52: 18 人の意見を信じない勇気(1)
00: 52: 55 人の意見を信じない勇気(2)
00: 53: 14 人の意見を信じない勇気(3)
00: 53: 34 人の意見を信じない勇気(4)
00: 54: 12 「分からない」と言える勇気(1)
00: 54: 32 「分からない」と言える勇気(2)
00: 55: 02 「分からない」と言える勇気(3)
00: 56: 32 まとめ(1)
00: 56: 42 まとめ(2)
00: 57: 15 まとめ(3)
講師紹介: 川上 真史(かわかみ しんじ)
ビジネス・ブレークスルー大学 経営学部 グローバル経営学科 専任教授 同 大学院 経営学研究科 教授 Bond大学大学院 非常勤准教授 株式会社タイムズコア代表 明治大学大学院兼任講師 株式会社ヒュ-マネージ 顧問
京都大学教育学部教育心理学科卒業。産業能率大学総合研究所、ヘイ・コンサルティンググループ、タワーズワトソン ディレクター、株式会社ヒューマネージ 顧問など経て、現職。
数多くの大手企業の人材マネジメント戦略、人事制度改革のコンサルティングに従事。
近著に『コンピテンシー面接マニュアル』、『できる人、採れてますか?―いまの面接で、「できる人」は見抜けない』(共著・弘文堂)、『仕事中だけ「うつ」になる人たち―ストレス社会で生き残る働き方とは』(共著・日本経済新聞社)、『会社を変える社員はどこにいるか―ビジネスを生み出す人材を育てる方法』、『自分を変える鍵はどこにあるか』、『のめり込む力』(ダイヤモンド社)、『最強のキャリア戦略』(共著・ゴマブックス)など。

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  アシスタント:田幸 知有紗

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