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企業と心理学 > 企業と心理学 17

人を育てる心理学


概要:
われわれを魅了するダイヤモンドは、自然環境下で気の遠くなる年月をかけて生成される鉱石だが、昨今は、高温や高圧をかけたり、種結晶の周囲に炭素原子を厚く付着させたりして、工場で生産され始めている。科学技術の進歩は有益だが、人を育てるとは、輝きをまねた人工ダイヤをつくり出すことではなく、天然にある原石を磨き、より魅力的な宝石にしていくことと言えるだろう。当シリーズ第17回目は、親や教師、上司などが人を育成する際の基本的な考え方を、心理学的視点から解説していく。
もともと人間には、自分で育っていこうとする意欲があると言われる。教師が期待を持つと生徒が伸びるとされる現象をピグマリオン効果と呼ぶが、先生が心から信じることで行動に表れ、相手のやる気が喚起されて起こるのだろう。逆の影響をゴーレム効果と言う。個性を無視した画一化、禁止事項中心、他者との比較、しっかり聞きなさいとする聞き手責任など、せっかくの原石を壊してしまう教育がわが国にもまだまだ根強いようだ。

育成の方法は、気付かせて向上させる「コーチング」、気付かせて課題解決させる「カウンセリング」、教えて向上させる「教育」、教えて課題解決させる「指導」の四つに大別される。気付きを促すには、無意識層や感情に働き掛けて自発性や意思決定力を引き出すことが要点となる。積極的傾聴インタビュー技術のように、質問を主導する、事例を提供して誘引する、ともに考える姿勢を示すことなどが挙げられる。教えを高めるには、意識や論理を使い能力やスキル、知識を伸ばすことに力点を置く。自分の主観と事実としての客観を区別して伝達すること、新たな発見を組み込むこと、伝えたことをベースに自分なりのやり方で進めてもらってフィードバックをすること、上下関係を持ち込まないこと等がポイントだ。教え込むのではなく、一緒に学ぶ意識こそが教育効果を最大限に発揮する。

米国認知心理学者のハワード・ガードナーは、人はIQテストでは測れない多層な知能を持っているとし、言語をはじめ自然と共存する力など8項目によるMultiple Intelligence(多重知性)理論を提唱する。各人の能力差は、種類の違いであって優劣ではない。育成する立場の者にとって、育てようとするより、育つことに介入しようとする姿勢が基本になる。常にポジティブ思考に立ち、相手の長所をどう引き出し、どのように開花させていくのかが、一番求められるスキルになる。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 人を育てる心理学
00: 00: 40 企業と心理学 #17「人を育てる心理学」
00: 01: 44 育成の基本的考え方(1)
00: 03: 46 育成の基本的考え方(2)
00: 07: 16 ピグマリオン効果(1)
00: 07: 22 ピグマリオン効果(2)
00: 09: 59 ピグマリオン効果(3)
00: 10: 57 ピグマリオン効果(4)
00: 12: 46 ピグマリオン効果(5)
00: 13: 48 ピグマリオン効果(6)
00: 16: 21 ゴーレム効果(1)
00: 16: 33 ゴーレム効果(2)
00: 17: 04 ゴーレム効果(3)
00: 17: 15 ゴーレム効果(4)
00: 20: 15 ゴーレム効果(5)
00: 22: 04 磨く技術(1)
00: 23: 24 磨く技術(2)
00: 24: 14 磨く技術(3)
00: 25: 12 磨く技術(4)
00: 26: 45 磨く技術(5)
00: 27: 56 壊してしまう教育(1)
00: 28: 40 壊してしまう教育(2)
00: 29: 11 壊してしまう教育(3)
00: 30: 39 壊してしまう教育(4)
00: 31: 44 壊してしまう教育(5)
00: 35: 04 育成の方法(1)
00: 36: 18 育成の方法(2)
00: 36: 34 育成の方法(3)
00: 37: 07 育成の方法(4)
00: 37: 26 育成の方法(5)
00: 38: 56 モチベーションと能力(1)
00: 39: 18 モチベーションと能力(2)
00: 39: 44 モチベーションと能力(3)
00: 40: 11 モチベーションと能力(4)
00: 40: 24 モチベーションと能力(5)
00: 40: 57 相手の何を高めるのか(1)
00: 41: 03 相手の何を高めるのか(2)
00: 41: 11 相手の何を高めるのか(3)
00: 41: 17 相手の何を高めるのか(4)
00: 43: 09 気づかせる技術(1)
00: 45: 51 気づかせる技術(2)
00: 47: 51 気づかせる技術(3)
00: 48: 21 気づかせる技術(4)
00: 48: 49 気づかせるインタビュー(1)
00: 49: 08 気づかせるインタビュー(2)
00: 49: 16 気づかせるインタビュー(3)
00: 49: 23 気づかせるインタビュー(4)
00: 49: 39 気づかせるインタビュー(5)
00: 50: 04 教える技術(1)
00: 51: 26 教える技術(2)
00: 51: 57 教える技術(3)
00: 52: 45 教える技術(4)
00: 54: 35 能力もモチベーションも高い人材の育成ポイント(1)
00: 54: 41 能力もモチベーションも高い人材の育成ポイント(2)
00: 55: 41 能力もモチベーションも高い人材の育成ポイント(3)
00: 56: 22 Multiple Intelligence ハワード・ガードナー(1)
00: 56: 34 Multiple Intelligence ハワード・ガードナー(2)
00: 57: 35 Multiple Intelligenceのポイント(1)
00: 57: 47 Multiple Intelligenceのポイント(2)
00: 57: 58 Multiple Intelligenceのポイント(3)
00: 58: 53 まとめ(1)
00: 59: 01 まとめ(2)
00: 59: 15 まとめ(3)
講師紹介: 川上 真史(かわかみ しんじ)
ビジネス・ブレークスルー大学 経営学部 グローバル経営学科 専任教授 同 大学院 経営学研究科 教授 Bond大学大学院 非常勤准教授 株式会社タイムズコア代表 明治大学大学院兼任講師 株式会社ヒュ-マネージ 顧問
京都大学教育学部教育心理学科卒業。産業能率大学総合研究所、ヘイ・コンサルティンググループ、タワーズワトソン ディレクター、株式会社ヒューマネージ 顧問など経て、現職。
数多くの大手企業の人材マネジメント戦略、人事制度改革のコンサルティングに従事。
近著に『コンピテンシー面接マニュアル』、『できる人、採れてますか?―いまの面接で、「できる人」は見抜けない』(共著・弘文堂)、『仕事中だけ「うつ」になる人たち―ストレス社会で生き残る働き方とは』(共著・日本経済新聞社)、『会社を変える社員はどこにいるか―ビジネスを生み出す人材を育てる方法』、『自分を変える鍵はどこにあるか』、『のめり込む力』(ダイヤモンド社)、『最強のキャリア戦略』(共著・ゴマブックス)など。

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  アシスタント:田幸 知有紗

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