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企業と心理学 > 企業と心理学 16

自信と自己効力感


概要:
「自信家」、「自信過剰」など、謙遜が美徳とされる日本社会では、ややネガティブに捉えられがちな「自信」だが、企業において成果を生み出す上では必要不可欠な要素になる。グローバル化が加速する現代、多様なバックグラウンドを持つ人たちとコミュニケーションを取る際にも、無意味な誤解を避け良好な関係を築く核になる。当シリーズ第16回目は、そもそも自信とは何か、どのようにしてかたちづくられていくのか、さまざまな角度から解説していく。
多様な心理学的研究を見ても同じ結果が出ているが、誰とでも協働でき、シナジー効果を発揮できる社会性が高い人には二つの特徴がある。自尊と共感の意識をきちんと持っていることだ。自尊とは、絶対的な感情で根拠のある自己肯定になる。相対的な感情で根拠のない漠然とした優越感は、似て非なる傲慢と呼ぶ。他人の成功に対する捉え方を見ると分かりやすい。一方の共感は、相手が自分をどう見ていて何を求めているのかを正確に認知した状態だ。勝手な思い込みによる自己中心のゆがんだ認知は、人に取り入る態度を生む。自分が他人に受け入れられているという実感は、自信の大きな素因になっている。
「自信」を表す英単語はいくつかある。Self Confidence(有能感)は、人と比較しない事実ベースの客観的認識だ。Self Esteem(肯定感)は、自己受容で、できないことや駄目なことも否定しない。Self Efficacy(自己効力感)は、カナダの心理学者バンデューラが提唱した概念だ。自分はこの目標を達成できるだろうという期待感や、ある成果を生み出すために最適な行動を取れるだろうという確信を指す。人は成功体験を持つことによって、小さな成功も明確に認識できる思考パターンが生まれてくる。
自己効力感を高めるには、常に肯定的な言動を心掛けることだ。おのずと心理状態もポジティブになる。優劣の評価軸ではなく、感謝を基軸とした関係を構築すれば、周囲から受け入れられやすくなる。米心理学者のチクセントミハイが唱えた、チャレンジ感とスキル向上の関係を表にしたフロー理論では、両者が高まった位置にいると自己効力感が上昇すると言われる。自信を持つことは極めて重要なことだが、環境要因も大きく、わが国ではまだ低い傾向にある。他者と比べない意識や、プラス思考、「ありがとう」の習慣付け等、まず上位者となる上司や親が率先して実践することで、社会通念も変化していくはずだ。
 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 企業と心理学 #16「自信と自己効力感」
00: 02: 03 社会性の高い人とは
00: 06: 07 自尊と傲慢
00: 09: 49 共感と「取り入り」
00: 13: 27 安定した社会性
00: 16: 56 「自信」を表す英単語
00: 21: 18 Self Confidenceを高めるために
00: 28: 05 Self Esteemを高めるために
00: 33: 58 自分からも他者からも受け入れられる人
00: 44: 42 Self Efficacy
00: 46: 09 自己効力感を高めるために
00: 52: 39 フロー理論
00: 54: 39 ブースター効果
講師紹介: 川上 真史(かわかみ しんじ)
ビジネス・ブレークスルー大学 経営学部 グローバル経営学科 専任教授 同 大学院 経営学研究科 教授 Bond大学大学院 非常勤准教授 株式会社タイムズコア代表 明治大学大学院兼任講師 株式会社ヒュ-マネージ 顧問
京都大学教育学部教育心理学科卒業。産業能率大学総合研究所、ヘイ・コンサルティンググループ、タワーズワトソン ディレクター、株式会社ヒューマネージ 顧問など経て、現職。
数多くの大手企業の人材マネジメント戦略、人事制度改革のコンサルティングに従事。
近著に『コンピテンシー面接マニュアル』、『できる人、採れてますか?―いまの面接で、「できる人」は見抜けない』(共著・弘文堂)、『仕事中だけ「うつ」になる人たち―ストレス社会で生き残る働き方とは』(共著・日本経済新聞社)、『会社を変える社員はどこにいるか―ビジネスを生み出す人材を育てる方法』、『自分を変える鍵はどこにあるか』、『のめり込む力』(ダイヤモンド社)、『最強のキャリア戦略』(共著・ゴマブックス)など。

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  アシスタント:田幸 知有紗

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