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企業と心理学 > 企業と心理学 12

企業が取り組むストレスマネジメント


概要:
症状がほぼ同じような病気に精神疾患と適応障害がある。前者の代表はうつ病で、セロトニンの分泌など生理学的な問題により生じ、常にある一定数存在する。後者は主にうつ状態で、明確な原因があることでストレス反応が起きていて、近年患者は顕著な増加傾向にある。シリーズ第12回目は、企業におけるストレスマネジメントの取り組み方を、社員全員が共有すべき「ストレス」の正確な定義、コーピング、ストレス反応の進み方という三つのポイントに沿って解説していく。
そもそも、「ストレス」という一般語は混乱を招きやすい。例えば、仕事がストレスだというときは、心理学用語では原因を表す「ストレッサー」に当たる。ストレスで胃が痛いという場合は、結果を示す「ストレス反応」と言う。わが国のストレス対策は原因を特定した上で解決する視点が欠落しがちなので、あいまいにせず分けて考える必要がある。< ストレッサーへの対処は、自助努力や他者の支援を得て解決する積極的コーピングと、我慢したり諦めや逃避に走る消極的コーピングに分けられる。よく言われる「ストレス耐性」は、我慢を助長するものだ。同じく「ストレスの解消」は、一時的に忘れようとするだけだ。誤解されがちだが、どちらもネガティブな手法に他ならない。解決が難しいストレッサーへは、認知の仕方をやや強引にでも変化させて前向きに捉えるか、何でも受け入れてくれる人を周囲に持つなど、精神的な回復力を高めるアプローチが有効だろう。

通常のストレス反応の進み方は、第1階が疲労感や疲弊感が取れない。第2段階はイライラしやすい。第3段階にパニックによる極端な言動。第4段階では強い自己否定などの憂鬱感となる。ストレス反応が高まって自力で解決できずにいる人間は、返すあてのない多額の借金を抱えているようなものだ。放置すれば自殺念慮もよぎり、適応障害まで行きかねない。ただ話を聞くだけではなく、具体的な打開策の提示が必須となってくる。

われわれは、意味を感じないことを無理にやらされると無気力になる反面、思い入れや愛着を持てばおのずと状況をポジティブに認識する。部下の生産性を下げる上司の是正や、仕事の意義やゴールをクリアに周知することで社内の積極的コーピングは推進できるだろう。企業が取り組むストレスマネジメントは、専門家との連携も大切だが、その前段階として、不必要なストレッサーの見極めと軽減、除去が最も肝要となる。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 企業が取り組むストレスマネジメント
00: 00: 43 企業と心理学 #12「企業が取り組むストレスマネジメント」
00: 02: 16 「ストレス」という言葉による混乱(1)
00: 02: 32 「ストレス」という言葉による混乱(2)
00: 02: 40 「ストレス」という言葉による混乱(3)
00: 03: 52 「ストレス」という言葉を分解すると(1)
00: 04: 21 「ストレス」という言葉を分解すると(2)
00: 05: 58 精神疾患と適応障害(1)
00: 07: 08 精神疾患と適応障害(2)
00: 07: 19 精神疾患と適応障害(3)
00: 07: 36 精神疾患と適応障害(4)
00: 09: 11 精神疾患と適応障害(5)
00: 11: 50 コーピング(1)
00: 12: 50 コーピング(2)
00: 15: 58 コーピング(3)
00: 21: 51 コーピングに関する混乱(1)
00: 22: 30 コーピングに関する混乱(2)
00: 22: 45 コーピングに関する混乱(3)
00: 23: 33 コーピングに関する混乱(4)
00: 24: 12 コーピングに関する混乱(5)
00: 28: 00 ストレス反応(1)
00: 28: 11 ストレス反応(2)
00: 28: 35 ストレス反応(3)
00: 28: 38 ストレス反応(4)
00: 30: 34 ストレス反応(5)
00: 30: 41 ストレス反応(6)
00: 33: 02 ストレス反応(7)
00: 33: 04 ストレス反応(8)
00: 37: 29 ストレスマネジメントとエンゲージメント(1)
00: 38: 34 ストレスマネジメントとエンゲージメント(2)
00: 38: 41 ストレスマネジメントとエンゲージメント(3)
00: 38: 53 ストレスマネジメントとエンゲージメント(4)
00: 42: 40 ストレスマネジメントとエンゲージメント(5)
00: 44: 59 ストレスマネジメントにおける「楽しさ」(1)
00: 45: 15 ストレスマネジメントにおける「楽しさ」(2)
00: 45: 35 ストレスマネジメントにおける「楽しさ」(3)
00: 46: 22 ストレスマネジメントにおける「楽しさ」(4)
00: 47: 18 解決できないストレッサーへの対処(1)
00: 47: 52 解決できないストレッサーへの対処(2)
00: 47: 57 解決できないストレッサーへの対処(3)
00: 48: 31 解決できないストレッサーへの対処(4)
00: 48: 35 解決できないストレッサーへの対処(5)
00: 49: 10 ストレッサーをどう認知するか(1)
00: 49: 31 ストレッサーをどう認知するか(2)
00: 49: 36 ストレッサーをどう認知するか(3)
00: 50: 02 ストレッサーをどう認知するか(4)
00: 50: 04 ストレッサーをどう認知するか(5)
00: 51: 29 認知的レジリエンス(1)
00: 52: 00 認知的レジリエンス(2)
00: 53: 03 認知的レジリエンス(3)
00: 53: 51 認知的レジリエンス(4)
00: 55: 14 認知的レジリエンス(5)
00: 56: 53 まとめ(1)
00: 57: 17 まとめ(2)
00: 57: 44 まとめ(3)
講師紹介: 川上 真史(かわかみ しんじ)
ビジネス・ブレークスルー大学 経営学部 グローバル経営学科 専任教授 同 大学院 経営学研究科 教授 Bond大学大学院 非常勤准教授 株式会社タイムズコア代表 明治大学大学院兼任講師 株式会社ヒュ-マネージ 顧問
京都大学教育学部教育心理学科卒業。産業能率大学総合研究所、ヘイ・コンサルティンググループ、タワーズワトソン ディレクター、株式会社ヒューマネージ 顧問など経て、現職。
数多くの大手企業の人材マネジメント戦略、人事制度改革のコンサルティングに従事。
近著に『コンピテンシー面接マニュアル』、『できる人、採れてますか?―いまの面接で、「できる人」は見抜けない』(共著・弘文堂)、『仕事中だけ「うつ」になる人たち―ストレス社会で生き残る働き方とは』(共著・日本経済新聞社)、『会社を変える社員はどこにいるか―ビジネスを生み出す人材を育てる方法』、『自分を変える鍵はどこにあるか』、『のめり込む力』(ダイヤモンド社)、『最強のキャリア戦略』(共著・ゴマブックス)など。

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  アシスタント:谷口 菜月

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