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企業と心理学 > 企業と心理学 09

認知・判断・意思決定


概要:
就職先を決めるとき、結婚相手を選ぶ際、家電の買い替え時、メニューを眺めるランチタイム、宝くじ売り場の行列を目にした瞬間など、人生の一大事はもとより、日々の生活でも私たちはさまざま迷い決断をしている。にもかかわらず、人間の意思決定がどのようなメカニズムで行われているのかについて、これまで幾多の研究はあるが、いまだ全容解明には至っていない。シリーズ第9回目は、人の認知や判断に関する著名な理論を紹介していく。特徴を知れば納得、腹を決めるときの助けになるはずだ。
心理学者のトベルスキーとカーネマンが提唱する「プロスペクト理論」は、人の意思決定が、期待値に従って行われるのではなく、置かれた状況に左右されることを定式化しようとするメソッドだ。われわれの心の動きには特性がある。利益を得られる場面では確実性を優先し、損失を被る場面では可能性が低くても損失そのものをゼロにしたがる。どんなごちそうでも二人前、三人前食べるとなれば、おいしさは倍増せずむしろ半減していくように、効用の限界がある。全体像のポジティブ面かネガティブ面のどちらか片方にフォーカスしてしまいがちで、ジャッジにゆがみが生じやすい。

一般的確率論の安易な引用、一部の偏ったデータ頼み、経験から来る妄信などから、無意識に判断の手抜きをすることも多々ある。自分の選択を振り返り修正する能力は「メタ認知」と呼ばれ、効果的な判断ができるかどうかに大きく影響を及ぼす。高めるためには、物事を認知するための手法を幅広く持つこと。何をどこまで正確に認知すべきかの目標を明確にすること。自分自身の認知傾向を把握することなどの取り組みが重要だろう。

「二重過程理論」もよく知られる考え方だ。人間の脳はさまざまな情報を処理しているが、この処理システムには2種類ある。システム1は直感的で、瞬時の印象で決めるため感情が伴いがちだ。システム2は分析的で、状況を事実ベースで捉え時間をかけて正確に認知する。後者は前者に支配されやすい故、つながりで判断せず意識的にコントロールすることが望ましい。とはいえ、根源的な善悪の判断や、時間の制約を受けたり、複数要因が絡んで選択肢が多い重大な意思決定などは、えいやっと決断する方が幸福な結果を招くことが多いようだ。ともあれ、さまざまな心理の特徴を理解しておくことが、よりよい意思決定につながることは確実だろう。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 認知・判断・意思決定
00: 00: 43 企業と心理学 #9「認知・判断・意思決定」
00: 01: 35 期待効用最大化理論(1)
00: 03: 24 期待効用最大化理論(2)
00: 04: 11 どちらを買うか(1)
00: 04: 29 どちらを買うか(2)
00: 05: 05 どちらを買うか(3)
00: 05: 39 どちらを買うか(4)
00: 07: 49 アレのパラドクス(1)
00: 09: 17 アレのパラドクス(2)
00: 10: 09 アレのパラドクス(3)
00: 10: 12 アレのパラドクス(4)
00: 11: 22 アレのパラドクス(5)
00: 11: 29 アレのパラドクス(6)
00: 12: 08 プロスペクト理論 Tversky,A & Kahneman(1)
00: 14: 34 プロスペクト理論 Tversky,A & Kahneman(2)
00: 17: 00 プロスペクト理論 Tversky,A & Kahneman(3)
00: 17: 06 プロスペクト理論 Tversky,A & Kahneman(4)
00: 17: 37 プロスペクト理論 Tversky,A & Kahneman(5)
00: 17: 41 プロスペクト理論 Tversky,A & Kahneman(6)
00: 18: 02 プロスペクト理論 Tversky,A & Kahneman(7)
00: 18: 10 プロスペクト理論 Tversky,A & Kahneman(8)
00: 18: 14 プロスペクト理論 Tversky,A & Kahneman(9)
00: 18: 57 プロスペクト理論 Tversky,A & Kahneman(10)
00: 19: 03 プロスペクト理論 Tversky,A & Kahneman(11)
00: 21: 10 プロスペクト理論 Tversky,A & Kahneman(12)
00: 27: 12 限界効用 Marginal utility(1)
00: 30: 13 限界効用 Marginal utility(2)
00: 32: 13 フレーミング効果(1)
00: 32: 51 フレーミング効果(2)
00: 33: 44 ポジティブフレーム ネガティブフレーム(1)
00: 33: 48 ポジティブフレーム ネガティブフレーム(2)
00: 34: 19 ポジティブフレーム ネガティブフレーム(3)
00: 38: 51 ヒューリスティック(判断の手抜き)(1)
00: 39: 48 ヒューリスティック(判断の手抜き)(2)
00: 40: 59 ヒューリスティック(判断の手抜き)(3)
00: 42: 32 メタ認知
00: 45: 02 メタ認知を高めるために(1)
00: 45: 42 メタ認知を高めるために(2)
00: 47: 09 メタ認知を高めるために(3)
00: 47: 59 メタ認知を高めるために(4)
00: 49: 12 二重過程(システム)理論(1)
00: 49: 44 二重過程(システム)理論(2)
00: 49: 46 二重過程(システム)理論(3)
00: 49: 54 二重過程(システム)理論(4)
00: 50: 35 二重過程(システム)理論(5)
00: 50: 37 二重過程(システム)理論(6)
00: 50: 40 二重過程(システム)理論(7)
00: 50: 56 二重過程(システム)理論(8)
00: 51: 03 二重過程(システム)理論(9)
00: 52: 03 正確な認知、判断のために(1)
00: 52: 16 正確な認知、判断のために(2)
00: 53: 54 正確な認知、判断のために(3)
00: 54: 07 正確な認知、判断のために(4)
00: 54: 21 正確な認知、判断のために(5)
00: 56: 30 システム1が有効な場合(1)
00: 56: 40 システム1が有効な場合(2)
00: 56: 51 システム1が有効な場合(3)
00: 58: 32 まとめ(1)
00: 58: 52 まとめ(2)
00: 59: 19 まとめ(3)
講師紹介: 川上 真史(かわかみ しんじ)
ビジネス・ブレークスルー大学 経営学部 グローバル経営学科 専任教授 同 大学院 経営学研究科 教授 Bond大学大学院 非常勤准教授 株式会社タイムズコア代表 明治大学大学院兼任講師 株式会社ヒュ-マネージ 顧問
京都大学教育学部教育心理学科卒業。産業能率大学総合研究所、ヘイ・コンサルティンググループ、タワーズワトソン ディレクター、株式会社ヒューマネージ 顧問など経て、現職。
数多くの大手企業の人材マネジメント戦略、人事制度改革のコンサルティングに従事。
近著に『コンピテンシー面接マニュアル』、『できる人、採れてますか?―いまの面接で、「できる人」は見抜けない』(共著・弘文堂)、『仕事中だけ「うつ」になる人たち―ストレス社会で生き残る働き方とは』(共著・日本経済新聞社)、『会社を変える社員はどこにいるか―ビジネスを生み出す人材を育てる方法』、『自分を変える鍵はどこにあるか』、『のめり込む力』(ダイヤモンド社)、『最強のキャリア戦略』(共著・ゴマブックス)など。

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  アシスタント:谷口 菜月

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